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朝まで名無しさん:
この本は、我が国が将来脅威を受けるものと仮定して書かれたものである。
我々が【永久に平和を保障されるものとしたら】、軍事的防衛や民間防衛の必要があるだろうか。
全ての人々は平和を望んでいる。
にもかかわらず、【戦争に備える義務から解放】されていると感じている人は誰もいない。
【歴史が我々にそれを教えている】からである。
スイスは、【侵略を行なうなどという夢想を決して持ってはいない】。
しかし、生き抜くことを望んでいる。スイスは、どの隣国の権利も尊重する。
しかし、【隣国によって踏みにじられることは断じて欲しない】。
スイスは、世界中で人類が行うあらゆる建設的行為には全力を尽くして協力する。
しかし、自ら行なうべきことを他人から指図されたくはない。工業国、商業国としてのスイスは、
自由競争の条件の下で全世界と貿易をしており、スイス製品は一般の高い評価を受け、
我が国民の職業的良心を立証している。
しかし、このような評価によって、スイスが、起こり得る大戦争の【局外に立ち得るわけではない】。
ヨーロッパに於けるスイスの【戦略的地位は他国にとって誘惑的なものである】。
その交通網は交戦諸国にとって欠くことのできないもののように見える。
簡単に言うならば、
我々は、【受身に立って】【逃げ回る】権利を与えられていない。
我々は、【あらゆる事態の発生に対して準備せざるを得ない】というのが、最も単純な【現実】なのである。