我々は、今、我々が必要だと思うことを、自らイニシアティブをとって実行し得る権利を与えられているが、
もしも、わが国の制度が保障するこの権利を放棄したりなどすれば、それは、最大の過ちを犯すことになる。
わが国の政治機構を動かしていくことに常時参加することは、【賢明な国民として行動すること】である。
それは、【わが【国の欠点を非難するだけでは】十分とは言えない】。我々一人一人がその力の限り
欠点を是正し、改良し、より立派なものにするように努力せねばならぬ。
もしも、【家庭内の生活】が快適で、且つ、豊かであることを望むならば、
地下室から屋根に至るまで【【家屋】の維持保存[=保全]】には十分に気を配る必要がある。
そして、【住む人の自由で幸福な生活】を妨げるあらゆる外部からの侵入[=脅威]から、
【この家を】守らねばならない。
あらゆる世代の人が、【この建物の建築】に自己の分担できる能力を寄与せねばならない。
そして、時代遅れの制度は近代化する必要がある。
しかし、採るべき措置とその実行に関する決定権は、すべて【家屋の持ち主に属する】のである。
国民生活を、より幸福に、より愛されることのできるものと成し得る大規模な計画を実現するには、
【まず、【国家の独立が保たれること】が、その前提条件である】。
国を愛するということは、何もその風景だけを愛することではない。
美しい【国土は】、その場所で各自の能力をより大きく発揮し得る、
道徳的、精神的な【建物の土台】であるにすぎない。
【人間は社会生活を営むようにできており、人間相互の関係は法律によって定められている】。
【このことを、自ら進んで、または他から強いられてでも受諾する個人】を、
【法律は、あらゆる次元で守らねばならない】。一国が、国民をその国に強く繋ぎとめるのは、
その国の法律が、どれだけ人道的であるかによるのである。
わが国の風景と同じくらい魅力のある風景は、世界中至る所にある。
しかし、【わが国の法律や制度は、我々に即して作られたもの】である。
我々が、わが国で、どこよりも幸せに感ずるのは、この我々の法律や制度のおかげである。
我々が【遺産として残すこの家】の屋根の下で、我々の子孫が満足する生活を送れるようにするためには、
【みんなが、【この家を】、常に、より人間的なものにするよう働く必要がある】。
常に祖国を建設する必要がある。
未来は現在に於いて作られるのだ。
進むことは、人生の条件そのものである。
【未来の【家】を建てるために】、心を合わせて働こう。
国家の価値[(…或いは力量)]は国民の能力に比例する。
制度や法律も、寛大で、信念を持った国民によって運用されるものでなければ、何の役にも立たない。
【利己主義は、破壊と頽廃に導く】主義である。
おのれの国に奉仕するのは、戦争という大きな危険が訪れたときだけではない。
何も、武器を手にしてのみ国家のために闘うわけではない。
我々各自が、【その考えと、その心を、国家の役に】立てねばならぬ。
愛情は、単に、確かめ得ない心の働きではない。それは、意思の表明でもある。
愛情とは、全面的な誓いの対象とするのに値する大義のために、精神をその役に立たせるよう傾けることである。
【自分の国を愛するということは】、まず、経済面であれ、政治面、知識面であれ、
その国の現実のあらゆる面について、【より深い知識を】得る方法を学ぶことである。
それはまた、国【家】に奉仕するため、国家を【守るため】、そして、国家を【より良くするため】に、
自らの力を出すことである。戦争になったら、国家に最高の贈り物をする覚悟をすることである。
さらにその贈り物が、国家にとって有益でなければならない。
この本は、人生の価値に訴える。
そして、如何にしてそれを守ることができるかを示そうとするものである。