>>309 「預け」の裏金私的流用、岩手県警職員を逮捕
岩手県警は14日、コピー用紙などを購入する名目で虚偽の購入票を作成し、納入業者の口座に公金36万円を振り込ませたとして、県警遠野署付の事務職員細野賢一容疑者(53)を詐欺の疑いで逮捕した。
取引業者に消耗品などを架空発注し、代金を業者にプールする「預け」と呼ばれる手法で裏金を作り、その一部を私的に使っていたという。
昨年10月以来、全国の自治体では、不正経理が相次いで発覚しているが、警察職員が逮捕されたのは初めて。
発表によると、細野容疑者は県警交通規制課の庶務係長だった2004年3月17〜19日、県の出納担当者に対し、コピー用紙などの購入を装った虚偽の物品購入票を2度にわたって提出し、
取引業者名義の口座に36万円を入金させた疑い。
細野容疑者は当時、1人で同課の会計を担当。調べに対し、プールした資金を私的に使ったことを認めているが、県警は具体的な購入品については「今後の捜査に支障が出る」などとして明らかにしなかった。
保住正保本部長は、「県民の信頼を損ねる言語道断の行為。全職員が一丸となって再発防止に取り組む」とするコメントを出した。
同県では昨年10月、会計検査院の調査で約1億円の不正経理が明らかになり、その翌月には、県の定期監査で県警でも2540万円の不正経理が発覚した。
その後、県警の自主的な調査で不正総額は2億1491万円に上っていたことが判明した。
(2009年10月14日21時36分 読売新聞)