拉致事件を本音で語れ!偽善排除四拾九章

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 北朝鮮は、4月4日から8日までの日程で、自国周辺の航空路の閉鎖を国際
海事機関(IMO)に申請しているので、ロケット発射は本当に挙行する予定
だろう。しかし、これに対して米国はほとんど無策だ。ゲイツ国防長官は3月
29日のテレビ出演で、米国が北朝鮮のロケット発射に対してできることは何
もないと表明した。

http://online.wsj.com/article/SB123837404457367931.html
Kim's Latest Hostages

 オバマ政権の諜報責任者であるデニス・ブレア国家情報局長官は3月10日、
米上院での公聴会で「北朝鮮は人工衛星を打ち上げると言っているが、私は
北朝鮮はそのとおりのことをやろうとしている(ミサイル試射ではない)と考
えている」と表明した。米国は北朝鮮に対し、ロケット発射でも何でもご自由
におやりください、という姿勢を見せている。

http://www.atimes.com/atimes/Korea/KC19Dg01.html
High five: Messages from North Korea
583:2009/04/02(木) 19:06:06 ID:fH7edzu8
米中枢の意を受けたコラムがときどき載るFT紙には3月に入って「北朝鮮
は(世界を共産主義化しようと試みる)共産主義国と考えるより、儒教系の新
興宗教団体と考えた方が良い。金正日が武器を持ちたがるのは、世界制覇のた
めではなく、自分の組織を守ろうとする防御策である。むしろ武器保有を容認
した方が、武器を使わなくなる。北朝鮮は、自国の安全が守られていると思え
ば、過激な行動をしなくなる。北が人工衛星をほしがるなら、米国製のを売っ
てやるのも一つの策だ」とするコラムが掲載された。

http://www.ft.com/cms/s/0/34b76c84-0e76-11de-b099-0000779fd2ac.html
Think of North Korea as a cult, not a country

584:2009/04/02(木) 19:08:35 ID:fH7edzu8
「米国は北朝鮮との敵対を煽り、最後には北を軍事力で潰すつもりに違いない」
という見方は、対米従属の永続幻想に絡め取られている日本人の間で「勧善
懲悪」の物語として根強いが、急速に衰退する米国の現状を見ると、非現実的
な幻想であることがわかる。むしろ、もし今後イランとイスラエルが戦争して
中東大戦争になったりしたら、財政破綻の接近と相まって、北朝鮮の問題は中
国に任せ、不要不急な在韓米軍は撤退するという方向が強まる。

 そのような可能性が高まっている以上、北朝鮮は米国に譲歩する必要を全く
感じず、思う存分、過激で好戦的な策略を展開し続けるだろう。今回のロケッ
ト発射で、日米韓はイージス艦を北朝鮮沖に派遣して迎撃できる態勢をとって
いるが、日米韓は北と戦争したくないので、実際に迎撃ミサイルを発射する可
能性はほとんどゼロで、迎撃は素振りにすぎないと指摘されている。迎撃ミサ
イルを発射しても、命中する可能性もほとんどゼロだ。

http://www.atimes.com/atimes/Korea/KC28Dg01.html
South Korea on alert - Donald Kirk

585:2009/04/02(木) 19:11:15 ID:fH7edzu8
▼北の過激策を黙認する中国

 米国の北朝鮮政策は、米国の敵であるはずの北朝鮮を強化し、対米従属を続
けたい同盟国の日韓を困窮させているが、この事態は、米国の対イラン政策が、
敵であるはずのイランを強化し、米国にすがりついて牛耳っている同盟国イ
スラエルを困窮させているのと同じ構図だ。

http://www.tanakanews.com/070601iran.htm
イランの台頭を容認するアメリカ

 米国は、単独覇権主義をやりすぎた挙げ句、世界中の反米・非米諸国を強化
団結させ、G20のような非米的な組織に国際社会の運営を任せる結果を生み、
世界の覇権構造を多極化している。この流れの中で、日本はイスラエルや英
国と同様、米国に振り落とされていく過程にある。

 日本政府は、きちんと分析していれば、現在の困窮を早期に把握できたはず
だが、対米従属を1日でも長く続けるため、あえて米国が隠然と展開する策略
を見ないようにして、国内マスコミも政府の意を受けてお門違いの報道しか行
わなかった。

http://tanakanews.com/f1129japan.htm
アメリカの戦略を誤解している日本人

586:2009/04/02(木) 19:12:35 ID:fH7edzu8
その結果、日本は、米国より中国の影響力が強くなる今後の東アジアで、下
手をすると、北朝鮮並みの孤立した「問題児」になる。だが日本人の多くは、
アジアの国際政治など無視しても良いと思うだろうから、米国の影響力が弱ま
った後は、日本は国際政治上の鎖国を続ければよい、という話になりうる(イ
スラエルには滅亡が待っているが、日本は内向的になればすむので気楽だ)。

 韓国も、対米従属を続けられなくなると困窮するが、すでに韓国は「対米従
属・南北敵対」と「対米自立・南北和解」の間を行ったり来たりして、未来に
向けた予行演習を続けている。昨年末からの北朝鮮の過激な言動に対し、韓国
は平静を装っている。米国の無策が続くと、韓国の世論はむしろ北朝鮮に同情
的になっていく傾向が増す。

http://www.economist.com/world/asia/displaystory.cfm?story_id=13062228
In the court of King Kim, North Korea's belligerence
587:2009/04/02(木) 19:14:10 ID:fH7edzu8
中国も、表向きは北朝鮮の過激さに閉口する態度を見せているが、実際には、
北朝鮮が騒ぐことを容認している。米国の力が弱まり、在韓米軍が撤退する
と、その後の朝鮮半島では中国の影響力が拡大し、朝鮮半島は日韓併合前の、
中国の影響下(冊封体制)に戻る。金正日は、この傾向を十分に把握しており、
節目節目に中国への礼節を込めた挨拶を欠かさない。今回のロケット発射計
画に際しても、北の首相が北京を訪問し、中国側に話を通している(その後、
韓国の代表が北京を訪れた。中国は南北間の話をつないでいる)。

http://www.atimes.com/atimes/China/KC24Ad01.html
China unruffled over North Korean launch
588:2009/04/02(木) 19:15:44 ID:fH7edzu8
中国は、ブッシュ政権時代には、米国から中朝ひとくくりにされて戦争を仕
掛けられると懸念し、6カ国協議の主催者になることも尻込みしていた。だが
今や、中国は5年間も6カ国協議を主催して、朝鮮半島問題を仕切る姿も板に
ついた。米国は、中国に朝鮮半島の仕切り方を教えたのである。米国が自滅的
に衰退して在韓米軍が撤退するのは、今では中国にとっては歓迎だ。

http://tanakanews.com/f0129china.htm
600年ぶりの中国の世界覇権

 北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議が03年に始まってから、早くも6年がす
ぎた。そして、東アジアの盟主は米国から中国に切り替わりつつある。中国は、
米国のように表舞台の華やかな国際会議中心の外交を好まず、もっと隠然と
した非公式な外交を好むので、6カ国協議はしだいに重要ではなくなるかも知
れない。しかし、外交スタイルは変わっても、米国から中国に東アジアの主導
権が移ることには違いない。北朝鮮問題は、東アジアの枠組みを変えつつある。

http://www.tanakanews.com/090303japan.htm
黒船ならぬ黒テポドン