7 :
朝まで名無しさん:
《沖縄 集団自決“軍による強制説”に対する反論》
@手榴弾を用いた集団自決に限っては、軍部隊の『関与』は疑う可くもない。
なぜなら住民に手榴弾を提供し得るのは、出先の“軍部隊”以外に有り得
ないからだ。である以上、軍部隊が“手榴弾を用いた”集団自決に関与“して
いなかった”とは言い難い。しかしながら、第32軍 司令部や大本営に繋がる
ところの謂ゆる“軍”が、住民に対する手榴弾の供与を命令ないし許可して
いたか?までは判らない。したがって、ここでは『軍部隊』に限定して「集団
自決に関与した」と述べるに止める。
A軍部隊ないし軍による住民集団自決の『強制』は有り得ない。何よりも先ず、
住民に集団自決を強制する術がない。
なぜなら人間にとって普遍的な最大の恐怖は「自らの死」であり、それに勝る
最大の苦痛は「自身の子や親や配偶者の死」であり、「兄弟姉妹や親友の死」が
それに次ぐ。故に、他の事ならば「言う事をきけ、さもなくば貴様を殺す」という
脅しが利くし、1人だけに自殺を強要したいならば「自殺しなければ、貴様の家族
を殺す」という脅しが利く。しかし住民の集団は家族や近隣が一塊になっている
以上、その集団に「皆で死ね」と強制するための梃子がない。つまり、皆で自決
しなければ引き換えに何をすると脅せば良いのか?、そのような脅迫の材料は
存在しない。したがって軍部隊ないし軍が住民に集団自決を強制する事は、不可
能である。
8 :
朝まで名無しさん:2007/10/07(日) 18:41:48 ID:Wl09odgO
>>7の続き
B少なくとも手榴弾を用いた集団自決に関しては、自ら死のうとする住民の意思
が不可欠である。
なぜなら手榴弾で確実な即死を得るには、多くとも精々5-6人が肩を抱き
合う様に小さな車座を作り、その中心で爆発させなければならないし、しかも
必ず車座の内の1人が手榴弾を操作しなければならない。則ち手榴弾を用いた
集団自決とは、車座を作る者も爆発させる者も共に自決の意志を持っていな
ければ成り立ち得ない方法なのだ。
この点からも、住民の集団自決は「自発的な意志に基づく」と考えざるを
得ない。また、たとえ軍部隊が住民に手榴弾を与えようとも、住民の側に自決
しようという意志が無ければ決して使われる事がない以上、軍部隊が手榴弾を
与えたであろう事は、集団自決の強制に成り得ない。
Cでは、謂ゆる軍国主義が住民を集団自決に追い込んだのか?、それは違う。
なぜなら、軍国主義とは政治宣伝のキャッチ・フレーズに過ぎず、当時の日本
の実状を表した言葉ではなかったからだ。則ち、戦前-戦中の日本に軍国主義
たる実態は存在しないか乃至は稀薄であり、それ故にこそ「軍国主義を“鼓吹”
しなければならぬ」という意図で広汎に宣伝された訳である。逆説的ではある
けれども、軍国主義が盛んに喧伝された事実こそ、当時の日本の実状が軍国
主義とは程遠かった事の動かぬ証左と云える。もし日本が真に軍国主義だった
ならば、殊更に鼓吹するに及ばない事は説明するまでもない。
もう一つ、当時の日本が軍国主義とは程遠かった証拠として、終戦と共に
軍人が自決した例が、ほとんど見られない点である。則ち、軍国主義の体現者
である可き職業軍人にしてからが、「戦に負けたから」という理由で簡単に死を
選ぶ人々ではなかったと。ましてや一般の国民が、軍人や兵士に「生きて虜囚の
辱めを受けず。皆で自決せよ」と迫られた位で死を決意するはずがない。
9 :
朝まで名無しさん:2007/10/07(日) 18:43:07 ID:Wl09odgO
>>7-8の続き
なお「当時は軍国主義だったんだから、軍が住民に集団自決を命じたり、住民
が素直に集団自決したりも有りだったんじゃないの !?」という誤解は、如何な
ものか。軍国主義とは何だったか?も分からないまま、否、良く分からないから
こそ、その言葉に銘々勝手に おどろおどろしいイメージを重ね、軍が住民に
集団自決を命じなければならない理由が有るか否か?や、他人から死ねと言わ
れた位で人間が自殺や心中を決意できるものなのか?という考証が欠落している
にもかかわらず、何となく納得したような気分になっている。こうした迷信同然
な根拠に欠ける思い込みは、6-3-3-4の学制が完備した国に同じく生まれ
育った者として残念に思う。
Dそれならば、何が住民を集団自決に追い込んだのか?
沖縄戦が始まった時、既に硫黄島は陥落して本土空襲が激化し、都市の住宅
地に対する無差別爆撃が繰り返されていた(これ則ち非戦闘員=民間人の大量
虐殺であり、もちろん戦時国際法の重大な違反である)。そして沖縄の人々の
間では、それまでに米軍に侵攻された島々に於ける、邦人に対する米兵の残虐
行為が頻りに噂されていた。米軍上陸後、頼みの綱の軍は米軍に押され続け、
先行きに希望が持てない。避難先の住民には、気が紛れるような他にする可き
仕事もなく、悪い憶測と不安な気持ちだけが膨らんでいった。例えば「敵は、
日本人を根絶やしにする所存だろうか?」「そんなに酷たらしい目に遭うのなら、
その前に自分で死んでしまった方がましだ」「いっその事、皆で一緒に死のう。
いま死ぬのも後で殺されるのも、死ぬ事に変わりないから」という具合に、閉塞
状態の中、追い詰められた住民は自らの気持を集団自決に傾斜させていったに
違いない。この辺りは、同じ日本人として容易に推測できる処である。
10 :
朝まで名無しさん:2007/10/07(日) 18:44:11 ID:Wl09odgO
>>7-9の続き
Eなぜ軍部隊は、手榴弾を欲しがる住民の要請を拒否しなかったのか?
敵に押され続けている軍部隊にとって、手榴弾でさえ貴重な兵器である。なぜ
なら前線の後退が著しいと兵站組織の再構築が間に合わず、兵站組織が機能しな
くなると末端への補給が滞り、あるいは運びきれない補給品を遺棄せざる得なく
なり、前線の武器弾薬は兵士が携行している分だけという状態になりがちなため
である。そうした中、手榴弾を住民に分け与えるからには、相当な理由がなけ
ればならない。
では、軍部隊が住民に集団自決させる必然性があるだろうか?、そのような
理由は思い付かない。「足手まといになる」からか?、否である。というよりも
「住民が戦闘の巻き添えになる」から、軍部隊は住民が自隊から離れる事を望む
だろうし、そのように住民を説得するだろう。もし「琉球土人など日本人では
ない。邪魔だから適当に死なせてしまえ」という考えならば、手榴弾を分かち
与えるまでもない。「邪魔をするなら撃ち殺す。巻き添え喰って構わんなら好き
にしろ。どちらも嫌なら何処かへ行け」と申し渡せば済む事である。しかも、
貴重な手榴弾を割いて住民に押し付けても、それで住民が集団自決する保証は
無いのである。
したがって軍部隊が住民に手榴弾を与えた理由は、「手榴弾を欲しがる住民
の強い要請を拒めなかった」ためと考えざるを得ない。なぜ拒めなかったのか?、
それは米軍に押され続けで旗色が悪く、「もう少し辛抱してくれ。もうすぐ我々
が敵を押し返す」と住民を諭せない負い目が在ったためであろう。そしてまた
「自分達が死んだ後、残された住民は敵の蛮行に苛まれるだろう」事が気の毒に
思われ、それを防ぐ可き責任が自分達に在るにもかかわらず、それを果たせそう
にない事が申し訳なかったためであろう。
則ち、「邪魔だから自決を促す」という悪意からではなく、どちらかと云えば
良心や善意から、出来るだけ苦痛が少ない自決の手段として手榴弾を与えたと
考えられる。
11 :
朝まで名無しさん:2007/10/07(日) 18:44:54 ID:Wl09odgO
>>7-10の続き
F結論。
もし軍部隊が手榴弾を欲しがる住民の求めを拒んでいたなら、手っ取り早い
手榴弾を用いた集団自決は生ぜず、それによって集団自決の犠牲者は減った
だろう。しかし、死を決意した住民が他の方法で死のうとするだけであり、やはり
集団自決は起こっただろう。これについては、手榴弾を用いないで集団自決した
例がある事を忘れてはならない。
詰まる処、集団自決を軍部隊は強制しなかったと。