『朝日vs.産経ソウル発―どうするどうなる朝鮮半島』 (新書)
黒田 勝弘・産経新聞ソウル支局長 (著), 市川 速水・朝日新聞ソウル支局長 (著)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4022731206/249-1906871-9424330?SubscriptionId=090596K8VFHWK71V2782 P.43
市川 日本でこの問題を追っていた僕らは、裁判にもなっているし、被害者が現存し、相当な
高齢になっている、でも日本は何もしていない、何か出来る余地があるんじゃないか、
日本政府の責任と関与について日本人として考えるべきなんじゃないか、そういう問題意識で
やっていたのに、例えば韓国マスコミは、挺身隊イコール慰安婦であるとか、誤解を植え付け
て、外交問題になって、宮沢首相も謝罪せざるをえなくなって、そのうちに黒田さんが
「慰安婦狩り証言はウソだ」という記事を書いて日韓関係もぐちゃぐちゃになった、日本の国内
も右左に分かれて論争になるし、運動団体の中でも分かれるし、結局あれはなんだったんだ
という忸怩たる思いは今もあります。
P.55
市川 「慰安婦の強制連行はなかった」という論がまかりとおっています。黒田さんの調べ
でも、強制連行はなかった、あったと言う人の証言はウソだったという。現実に韓国だけでも
100人以上の元慰安婦がいますが、僕の取材でも、腕を引っ張られて、猿ぐつわはめられて、
連行されたという人は一人も現れていません。だから、強制的ではなかった、さらに、慰安婦
問題はなかったとさえ言う人がいるわけです。でも、そうじゃなくて、証言の共通項を見ていく
と、あの人たちは貧乏な家で、女衒にだまされて、気がついたら戦地に行かされて、中国など
で慰安婦をさせられた。(中略)構造的にみたときに、日本には責任がないとはいえない、
という思いがずっとするんですね。
http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/50708231.html