卑劣な犯罪者、小林一美実行犯(45)に実刑を望む声多数★126

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733金吾中納言
ところが、竣工して艦隊に編入された「特型」各艦は、速度も凌波性も実に優秀で、用兵側からは不満どころが絶賛の声だけが上がっていました。
特に速度は、総計200トンという大幅な重量超過にも拘わらず、計画値を満足していたのです。
これは特筆に価するでしょう。
凌波性も従来艦に比べると、出色の出来栄えで、軽巡にすら優ると言われたほどの高性能でした。
これらの賛辞の嵐に隠される形になり、機関部の重量超過と航続距離の不足は、声高に非難されることがありませんでした。
付け加うるに、「特型」に追加装備されていくことになった各種装備は、主に用兵側の要望が具体化したものでした。
これで、「特型」に対する用兵側の評価が上がらないわけがありません。
用兵側の要望を次々とかなえてくれる「特型」は、正に日本海軍の質的優秀性の象徴であり、その主たる設計者である藤本造船大佐は、ほとんど神格化した存在にまで高められていたのです。
そのせいか、再び行われることになった「特型」への改正は、更なる重量増加を伴うものになってしまったのです。
「2型」に対して行われることになった改正の引き金は、先ほど述べた超過が甚だしい機関重量の軽減でした。
高い名声を得た「特型」ですが、やはりその航続距離の不足は無視し得ず、海軍は必死になってこの問題に解決策を見出そうとしていました。
その結果、舞鶴の開発部隊が、低燃費を実現するボイラーの開発に成功したのです。
空気余熱器の採用を主軸とする新型ボイラーは、海軍の期待を背負って、早速「2型」の「漣」に搭載され、実験に供されることになりました。
その結果は素晴らしいものでした。
燃費の効率化は、10%以上の改善を示し、更に驚くべきことに、この新型ボイラーは従来品に対して1割も重量が軽かったのです。
大成果に狂喜した海軍は、すぐさま未起工の「2型」に対して、新型ボイラーの搭載を指示したのです。
新型ボイラーは、昭和二年度計画艦の最後の4隻(「暁」「響」「雷」「電」)に搭載されることに決定し、これら4隻は「3型」と呼ばれることになったのです。