卑劣な犯罪者、小林一美実行犯(45)に実刑を望む声多数★126

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710金吾中納言
この要求を明確に具現化した初めての駆逐艦が、「吹雪型(特1型)」です。
海軍は引き続き、この「吹雪型(特1型)」の増勢に努めることになります。
なぜなら、第二艦隊に二個の水雷戦隊を配備することこそが、海軍の対米決戦戦術上の理想だったからです。
この辺りは、学研の歴史群像「太平洋戦史シリーズ18号・特型駆逐艦」に掲載された戦前船舶研究会の論文に詳しい事情が解説されています。
簡単にかみ砕くと、以下のようになります。

この第二艦隊は巡洋戦艦或いは巡洋艦を中心に構成される高速艦隊で、戦艦を中心とする第一艦隊と対を成す艦隊です。
この両艦隊の性格の差異は、それぞれに配備される駆逐艦の傾向からも窺い知ることが出来ます。

第一艦隊は、敵主力艦隊と堂々と砲撃戦を交わすための艦隊です。
昼間砲撃戦を主任務とする第一艦隊に配備される水雷戦隊は、味方主力艦隊の直衛艦的意味合いが強く、従って敵は主として味方主力艦を襲撃せんとする敵水雷戦隊でした。
その為、敵駆逐艦を排除する力が重視され、雷撃力よりも砲撃力を求められていました。

一方、第二艦隊は、巡洋艦を中心とする夜戦艦隊でした。
昼間決戦に先立ち、対米6割の主力艦隊を少しでも有利に導くべく、夜襲を敢行して、一隻でも多くの敵主力艦を落伍せしめるのが任務だったのです。
夜襲、しかも敵主力艦を目標とするこの第二艦隊に配備される水雷戦隊は、第一艦隊のそれとは逆に、攻撃戦力としての水雷戦隊でした。
その為、敵主力艦を撃破しうる力が重視され、何はともあれ重雷装を、次いで襲撃行動を妨害する敵駆逐艦を独力で排除するだけの砲撃能力が求められたのです。
「吹雪型(特1型)」は、この第二艦隊の為に生まれてきた、重雷装駆逐艦だったのです。