拉致事件を本音で語れ!偽善排除 第四十ニ章

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米国の主張には「セキュリティ印刷」業界に詳しい専門家の常識に反す
る点があり、そのためにリヨンに集まった人々は説得されなかったこと
になる。
■印刷機の問題
インターポールのスーパーノートについての説明によると「この偽造紙
幣は本物の米国通貨と同じ工程と同じ材料を使って製造されている」と
ある。だからこそ、誰もがその精巧さに驚くスーパーノートが生まれる
ことになる。
百ドル紙幣を触ったらわかるように独特の手触りがある。これは印刷さ
れた紙面にインクがわずかながら盛り上がった状態で定着しているから
である。こうなるのは、版面に凹部が直接彫られて、この凹部に残った
インクが紙に転写されたからだ。このような印刷ができることが、彫刻
凹版(インタリオ)印刷機の特徴である。本物のドル紙幣はこのタイプ
の印刷機で、それもスイス・ローザンヌのジオリ社の製品で刷られてい
る。偽造百ドル紙幣・スーパーノートもジオリ社の彫刻凹版印刷機がな
いと印刷ができないといわれる。北朝鮮犯行説を主張する米国も、また
その反対者もこの点に関しては対立しないで見解が一致する。

398:2007/02/18(日) 18:58:36 ID:40gVMilT
次にこのジオリ社であるが、画期的であった6色の彫刻凹面印刷機を発
明したイタリア人ガルティエロ・ジオリが1952年に設立した。彼の
会社は1965年に英のデラルー社の傘下に入り、2001年にドイツ
のK&B社の子会社になる。このジオリ社から北朝鮮に1970年代に
印刷機が納入されているが、これで偽造百ドル紙幣・スーパーノートを
印刷することはできない。しようとすれば大幅な改造が必要になるが、
ジオリ社の協力がないと不可能である。ところが、北朝鮮は印刷機の代
金も払わなかったこともあって、ジオリ社はその後パーツを納めていな
いのでメンテナンスもされず、現在では印刷機は稼動していない。北朝
鮮は自国紙幣の印刷を隣国に任せているといわれる。
米国は90年代に北朝鮮がひそかにジオリ社の印刷機を購入したと主張
する。この主張に納得しない人が多いのは、ジオリ社の彫刻凹面印刷機
をはじめセキュリティ印刷に使われる機械は納入先がすべて登録されて
いて、転売されるときにもインターポールに連絡されるからである。

399:2007/02/18(日) 19:01:04 ID:40gVMilT
次にスーパーノートは80年度後半に出現したので、米国の主張に従う
と、現在の偽造者・北朝鮮とは別の偽造者が80年度の終わりごろから
90年代のはじめにかけていたことになる。米国は以前イラン、シリア
、東独を犯行国と見なしていた。スーパーノート製造となると、膨大な
設備投資とロジスティック整備と技術的専門家の養成が必要である。存
在していない東独は別にして、そのような努力をしたイランやシリアは
、なぜスーパーノート製造を放棄したのだろうか。「スーパーノート」
市場に北朝鮮が参加してダンピングをしたからだろうか。
米国の話を聞いていると、レストランを開業するように気軽に「スーパ
ーノート製造」をはじめたり、また止めたりすることができるような印
象をもつ。セキュリティ印刷業界の事情を知る人が胡散臭く思うのもこ
の点である。

400:2007/02/18(日) 19:02:47 ID:40gVMilT
■インクと紙

本物の紙幣にもまた偽造紙幣にも「同じ材料」が用いられている。本物のドル紙幣のセキュリティ・インクを供給しているのはスイスのシックパ社である。この会社は以前北朝鮮にも紙幣印刷用のインクを納めていたが、もかなり前に北朝鮮に対して納入を停止した。

次に実験室の化学的検査から、(光の角度で変色する高価な特殊インク
を含めて)スーパーノートに用いられているインクと本物の百ドル紙幣
のインクがまったく同一であることが判明している。ということは、本
物のドル紙幣製造のために納入されるインクがスイスか米国で配合され
た後、その一部がスーパーノート製造に流用されていることになる。そ
れなら盗んだインクをスイスもしくは米国から北朝鮮のドル偽造工場ま
で運ばなければいけないが、これはリスクが高すぎるのではないのか。
ベンダー記者によると、シックパ社は紙幣のインクから出荷時のバッチ
番号までさかのぼることができるが、(あたりまえのことだが、)スー
パーノートに関して尋ねられてもこたえてくれないそうだ。

401:2007/02/18(日) 19:04:51 ID:40gVMilT
スーパーノートの紙は、本物と同じように木綿75%・亜麻25%の比
率でフォードリニア・マシン(長網抄紙機)で製造さている。その木綿
もアジア産でなく、本物と同じように米南部で栽培されたものが用いら
れている。透かしも入っていて、更に「US100」の文字が入ったポ
リエステルの糸が漉き込まれている点でも、スーパーノートと本物の百
ドル紙幣に差異が見つけられないといわれる。 
■流通について
ベンダー記者は、スーパーノートがアジアにたくさん見つかるとか、ア
ジアから来る、とかいう説に賛成しない。というのは、スイスやドイツ
の銀行でも大量に見つかり、それら出所を遡っていくと、政治的に不安
定な中東やアフリカに到着し、アジアに由来するものは例外に近いから
である。また欧州の銀行では、「断食でなく消費の月」と今やいわれる
ラマダンにスーパーノートがたくさん見つかることも確認されている
402:2007/02/18(日) 19:06:36 ID:40gVMilT
スーパーノートのこのような流布をどのように考えたらよいのだろうか
。政治的不安定地域から来ることは、そこでの地下工作資金がスーパー
ノートで支払っているからではないのか。こうして偽ドルを受け取った
人たちが武器を購入し、それで支払う。この結果スーパーノートが武器
輸出国の中国や北朝鮮へ流れて来て、アジアで流通しているのではない
のか。昔東ベルリンでスーパーノートが大量に見つかったことがある。
これは、東独が武器売却の代金として得たものであった。
1月10日の朝鮮日報によると、米国務省のデービッド・アッシャー前
北朝鮮作業班調整官はベンダー記者の記事について「CIAが米ドル札
を偽造していたのなら、それは自国に対する戦争行為に該当するが、そ
んなことは想像すらできないし、それをする理由もない」と反論してい
る。