【小田久栄門】テレビ朝日の恥部【小林勇】★セクハラ王国

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 テレビ朝日は報道機関であると同時に、一部上場企業でもある。この疑惑を自ら解明しな
いのは、株主に対する裏切り行為という他はない。Kの制作費流用が事実であれば、株主
にとっては逸失利益となる。本人を懲戒解雇した上で返還請求するべきだろう。この際、
徹底的に真相を究明し、膿を出さねばならない。
 株主総会に先立つ、4カ月前の2月15日、私は君和田正夫社長と30分間話し合いをもった。
企業コンプライアンスについて11項目の質問を手渡し、回答を待った。しかし、残念なことに、
社のトップである彼から何一つ明快な回答は得られなかった。

派閥人事の「腐蝕の連鎖」

 この4年間、テレビ朝日本社では不祥事が続いた。深夜、一人暮らしの女性を狙った連続
強姦容疑で逮捕された営業社員。一晩に何百万という大金を使い、バカラ賭博で捕まった
入社3年目の元早大ラグビー部主将。いずれも役員の強力な後押しがあって入社した社員
だった。犯罪に染めた社員が罰せられるのは当たり前だが、幹部には何のお咎めもない。
 コンプライアンスとか、社員のモラルとか、お題目を唱える前にすべき事は、役員自らが衿
を正すことである。テレビ朝日には年収3000万〜6000万という、世間の相場では考えられ
ない高額な所得を手にしながら、ポストにしがみつこうとする役員が数多い。
 古くは“テレビ朝日の天皇”の異名をとった、元役員X氏の女性問題がいい例だ。彼の一連
過ちが原因で、テレビ朝日はながらくマスコミとしての権威と信用を失墜した時期がある。
 私がまだ新人の頃、『モーニングショー』の家出人捜索コーナーの女性アシスタントが収録
直前に失踪した事件があった。「蒸発コーナー担当の女子アナが蒸発した」と大騒ぎになった
ことが、後になって裏話を聞いてさらに仰天した。番組の責任者だったX氏がその女性アナを
反省会で延々と叱りつけ、個別指導と称して自分のマンションに呼び出し、そこで関係を強要
したというのだ。
 当時、新婚だった彼女は、夫に合わせる顔がないと蒸発してしまったのが騒動の真相だった。
事件が発覚しX氏は制作部から編成部に飛ばされたが、当時の実力者に気に入られていた
ため、編成局でトントン拍子に出世していった。
72:2006/12/29(金) 04:28:19 ID:+QHSGtmN
 悪事を働いた人間を許すばかりか、むしろ重用するという会社の内情を目の当たりにして、
複雑な思いに駆られたことが、今でも胸によみがえる。
 X氏はその後もたびたび女性がらみの事件を起こした。女子アナへのセクハラ行為や、パリ
支局開設時の報道部員へのわいせつ行為。『暴れん坊将軍』への出演を条件に、女優に
「おれの烙印を押しておく」と、関係を強要したと報じられたり、社のハイヤーで妊娠した愛人
の見舞いに行く、公私混同ぶりをフォーカスされたこともあった。
 だが、彼は20年以上も生き延びた。人事をはじめとする主要部署に仲間を配置して、派閥
人事を行ってきたからだ。
 テレビ局の内情を十分に知らないまま朝日新聞社から舞い降りてくる歴代社長に対し、
三浦甲子二・元専務(故人・朝日新聞出身)―小田久栄門・元取締役(プロパー)―早河洋
専務(プロパー)と続く派閥ラインは厳然とある。
 その結果、社内には「腐蝕の連鎖」が蔓延し、やがて「良識が見殺しにされる」時代が長く
続いたのだ。
 ちなみに『ニュースステーション』の総責任者が小田氏で同番組のプロデューサーが早河
専務だった。
 テレビ朝日が現在も“早河独裁”と恐れられる派閥支配体制が続いており、朝日新聞出身
の広瀬道貞会長との連携ですべてが決められる。アジアサッカー連盟主催試合の地上波
独占放映権を実に約90億円で購入したが、そのために数ある他の事業を潰した。そうした
独裁に対し、役員といえども異論は挟めない。以前にも増して、物言えぬ空気が支配してい
るのだ。