711 :
船虫Jr ◆.Tg2yBtH66 :
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/051130_tennou/index4.html 最初、この立花の記事を見たとき、立花はきっと背理法を使っていて、
「こんなおかしな事になるから、推測に用いた前提は間違ってる」
と言ってるのかと思ったが、そうじゃなくてマジなんだよな。
ビックリしたよ。
“仮に、これも計算を簡単にするため、各代子供二人しか作らなかったとする”
とか、こういう仮定は、神武に適用できるなら、神武の同時代にいた任意の男性に適用可能だろ?
この手の試算に、神武に関する迷信(すげー長生きして、たくさんを子供を産んだ)を前提する
ことができない(そうしたら、もっともらしく推測しても、迷信の続き)。
だからこそ、常識的に妥当と思われる仮定(二人の子供を作った)を出してるわけだ。
そういうことなら、どの男性についても適用可能で、どの男性についても、
“要するに、二人の子供がそれぞれ二人の子供を作ったと勘定していけば、
2、4、8、16、32・・・と世代の数だけ倍々ゲームで増やしていったのが子孫の数ということになる”
と言えちゃうことになる。なんかもっともらしいことを言ってるようだが、
もし、この通りなら、今の日本の人口は天文学的数字になる。
おそらく、夫婦で子供を作るんだから、「親父の子供は二人、母親の子供も二人」で
子孫は増ても人口が増えていることにはならないと言いたいのだろうけど、そんなことはない(つづく)。
712 :
船虫Jr ◆.Tg2yBtH66 :2006/02/10(金) 22:16:52 ID:e5DAEso0
「今の日本人は神武の子孫ばかり」というなら「今の日本人は神武の友人Aのばかり」
ということも言える。上の仮定では、任意の人物を平等に扱ってるわけで、ここに差別はない。
ということは、今の日本人は、「Aの子孫でもあり、Bの子孫でもあり、Cの……」ということになる。
これが成り立つなら、「人口が増えなくても、子孫はたくさんいる」ってことも有りだろう。
だが、こんなことはないわけだ。遺伝子は染色体という「単位」で存在し、
どんな人でも46本の染色体しか持っていない。そのそれぞれが、神武の時代の誰か一人に由来する。
誰か二人の合作ということはない(交叉を無視すれば)。
だから、血(遺伝子)を受け継いでいると言う意味では、基本的に最大46人の先祖しか持ち得ない。
つまり、立花が言う子孫の数は、(彼は“神武天皇のY染色体を受け継ぐ人々が、今の日本にゴロゴロいる”
と言ってるにもかかわらず)、遺伝子(血)の引き継ぎということをまったく考慮してない空論ということになる。
713 :
船虫Jr ◆.Tg2yBtH66 :2006/02/10(金) 22:17:23 ID:e5DAEso0
これは先祖の側から考察しても同じ。
単純化のために、ここで「実質的に増加させた人数」ってのを考える。
それで仮に、何千年も時がたったが人口の増加はなく、男女比も神武の時代と同じだったと仮定し、
ある人物の子孫の数を推定してみる。実際に大いに子孫を増やしたヤツもいるが、
まったく子孫を残せなかったヤツもいるが、平均値なら推測可能だろう?
で、その答えは、まったく明らかなことだが、結局、単純に一人だ。
しかし、既に言ったように、子孫(子か孫か曾孫か……)であることと、当該人物の血(遺伝子)を保有してることは別。
遺伝子は僅か46本の乗り物(単位)にのってるから、全ての子孫が遺伝子を保有してるとは限らない。
ある日本人を何世代も朝鮮人と交配していけば、その日本人の血は薄まる。
しかし、1/46以上に薄まることはないのだから、日本人の血を持ってる子孫ってのは、
ただ一本の染色体を持っている者、つまり、1/46の血を引き継いでいる者となる。
その他の「子孫」はまったく血(遺伝子)を引き継いでいない。
もちろん、たまたま二本以上の染色体を持つ者(血を2/46以上引き継いでいる)もいるだろうが、
何代も交配していけば、そういうヤツが存在する可能性は低くなる(ぶっちゃけ、エントロピーの法則だな)。
714 :
船虫Jr ◆.Tg2yBtH66 :2006/02/10(金) 22:17:55 ID:e5DAEso0
で、上の仮定で、ある先祖の、ある染色体を持ってる者の数を推定してみる。
神武の時代に100万人の男がいたとして、平均で言えば、その全ての男に関して
「実質的に増加させた人数」は一人であった。染色体で考えれば、彼の持つ一人分の染色体が
後世に残ったと言える。上で考察したように、その46本の染色体がただ一人の人物に集中してるとか
数人に集中してるとかは、世代を何代も重ねている場合、ありそうにもないことになるわけだから、
46本を完全に分散させた46人が彼の遺伝子を保持してるとするのが妥当だろう。
つまり、彼の遺伝子を引き継ぐ「真性の子孫」は平均で46人(分散が不完全なら、これより少ない)。
もし、人口の増加があれば、
「平均の概算で、46×人口増加率(渡来人による増加を除く)」
神武の血を引く子孫数に関する遺伝学的に妥当な推論値はこれ。
これを土台に、天皇家に関する実際の史実で適切に修正してやれば(加えてやれば)、
おおよその数が見えてくるだろう。しかし、上の推定値だけで数万人って単位になるから、
史実において確かな人数ってものは、それに比べ僅かな数にすぎない。
「オレも子孫」なんて自称するヤツとか、自称源氏とかを信じれば、莫大な数になるかもしれんが、
そもそも、そういう不明な部分を推測するためにやった試算だ。それを加えて妄想に戻せば元も子もない。
また、数万人のという数が大きく見えようが、重要なのは、いったい誰が子孫か分からないってこと。
可能性としては日本人誰でも平等なわけだし、誰かが「オレも子孫だ」と言い張る理由はない。
この状況を踏まえれば、「皇太子(皇族の男子)が確実に神武の遺伝子を引き継いでいる
(もちろん史実が確かならばということだが)」ってのは、まったく驚くべき事実だろう。