【ヘタな鉄砲も】犯罪評論家の犯人像の検証【数撃ちゃ当る?】

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41朝まで名無しさん
週刊文春平成17年12月8日号

ある漫画との奇妙な一致

ところで、遺体の遺棄状況について不審な点がある。
段ボール箱の封をしていた黒いビニールテープ。その封の仕方が奇妙なのだ。
「何故、犯人は箱の開き口の上からそのままテープを貼らず、垂直にテープを貼ったのか。
しかも雑に三重に巻いていて、二本のテープがクロスしているのも不思議です」(社会部記者)
発見時、箱を上から見ると”X”と”I”の形が浮かんでいた。
これは偶然なのだろうか。

実は、犯行の手口について、ある漫画との類似性が囁かれている。『週刊少年ジャンプ』(集英社)で
連載されている、『魔人探偵脳噛ネウロ』(作画・松井優征)という作品である。
この漫画は魔界から地上に来た”魔人”が、主食である人間の”謎”を食べるため、女子高生を代表に
した探偵事務所を開いて、数々の事件を解くという設定になっている。
「グロテスクな殺人や暴力をコミカルに描き、怖いもの見たさからか、小中学生を中心に人気は高いようです」(コミック編集者)
現在、単行本は三巻まで出ており、合計三十八万部も出ている。
この作品中に、人をさらって殺し、箱の中に詰めるという強盗殺人犯が登場するが、その名前は「X・I」(サイ)。
漫画によると、”X”とは未知を表し、”I”とは不可視(インビジブル)を表すという。
登場人物のセリフに、以下のようなものがある。
「Xにまつわる最大の謎はね・・・誰一人彼の姿を見たことがないってことなの これだけ警戒されるようになっても
 本当に誰一人として・・・ 影も形もとらえていない」

福島章・上智大学名誉教授(犯罪心理学)はこう分析する。
「その漫画のような種類の犯罪や倒錯的な表現というのは、探せばいくらでもあるんです。だから影響というのは
あるのかも知れません。それとは無関係に、犯罪やセックスや死体など猟奇的な情報が、大人の読み物だけでなく
少年誌にも登場する時代になっていますから、そういった表現法が氾濫している中で育ってしまった若者の犯罪かも
知れませんね」