大阪市が長年の慣行で、市役所本庁舎(北区)地下駐車場の数台分のスペースを
市労働組合連合会(市労連)など労組3団体に無償提供していたことが20日、わかった。
届け出も使用許可の手続きもないままの〈ヤミ駐車〉で、市民が使う場合は有料なの
に対し、労組の所有車は入り口を運転者らの“顔パス”で通っていた。職員厚遇問題を
機に労使関係の正常化が求められる中、市は「明確な根拠もなく、無償提供を続けて
きたのは不適切だった」と、今年度から使用料を徴収することにした。
市総務課によると、労組が使っていたのは、市役所地下3階の立体駐車場。
利用の際は管理人が常駐するゲートを通るが、労組の所有車は公用車専用通路を使っていた。
厚遇問題をきっかけにした労使関係の見直しで、市が労組の駐車場利用についても調査。
市と労組の間で使用を巡って取り決めた記録がなく、慣行として無償で貸していたことが
わかった。市役所地下1階に労組事務所があることから、便宜を図っていたという。
このため、市は今年度、労組から「使用願」を提出してもらい、2台分あたり年間約13万円、
計約40万円の使用料を徴収することで6台分の使用許可を出した。
市役所の駐車場は本庁舎の地下2、3階。公用車などのほか、地下2階には市民用スペース
がある。市民の利用料は、当初の30分間が150円、30分を超えて1時間までが300円。
1時間を超えると30分ごとに200円ずつ加算される。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050920i306.htm