>>469 アメリカで大統領就任時の聖書による宣誓が許される一方、日本で靖国公式参拝が問題となるのは
アメリカ合衆国憲法と日本国憲法の条文の差だと思われ。
アメリカ合衆国憲法修正第1条は「連邦議会は、国教の樹立を重んじ、また宗教上の自由な行為を禁止し、
...制限する法律を制定する事ができない」と定める。それに対し、日本国憲法は「国及びその機関は、
宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」となっている。
即ち、アメリカ合衆国憲法は国家機関の宗教的行為までは禁じておらず、国教の樹立を定める法律もしくは
(特定の宗教団体の)宗教行為を禁止する法律を制定する事ができないに止まる。よって、例えば、
アメリカ国内におけるイスラム教シーア派の活動を禁止するような法律の制定はできない。が、大統領が
嘆きの壁でアメリカを代表してユダヤ教式の祈りを捧げる事は、それが国民に浸透した儀式であって
特定の宗教を振興または抑圧する効果がない限り(=上記立法に間接的につながり得無い限り)、違憲とは
ならない。
思うに、アメリカにおけるキリスト教は、日本における神道よりずっと国民的慣習として浸透しているのだと
思われる。アッシュ・ウェンズデーとかイースターが休日になるくらいだし、キリスト教信者の比率って8割
超えてなかったっけ?それに対して今の日本で2/11に紀元節のお祝いをやる家庭がどれほどあるか?
せいぜい「建国記念日」で休みになって遊びに行くのがせいぜい。額に灰付けたり「Trick or Treat?」とか
聞きながらみんなで仮装行列したりしないっしょ?
アメリカで合衆国大統領が聖書に手を置いて宣誓しても憲法違反とならないのは、「聖書に誓う」という
行為が国民の大多数の人に浸透している「伝統的行為」だから。それに対して、例えば8/15に靖国or
護国神社に毎年参拝している人数って国民の5割は超えてないっしょ。なので総理の靖国公式参拝は
「伝統的行為」であって「特定の宗教を振興または抑圧する効果がない」とは言い切れない。
しかも、日本ではアメリカと違って「国家機関の宗教的行為」が禁止されてるからね。