>>85、
>>86 今回打ち上げられた日本の情報収集衛星は米国の商用衛星よりも解像度は低いです。
その点では「これまで通り衛星写真を購入した方がコストパフォーマンスは良い」
という指摘はあたっています。今回の情報収集衛星が持つ意義を以下列記します。
・情報収集衛星制作の経験を蓄積できた。
・情報収集衛星運用のノウハウを、今後、蓄積していける。
・衛星写真解読のノウハウ習得のために情報収集衛星を運用する事が可能となる。
(国内の特定の場所を特定の時刻に撮影してもらい、同時刻に同じ場所を航空撮影
し、比較検証して衛星写真解読のノウハウを蓄積していく。)
・情報収集の即時性か向上する。
いずれも日本国の安全保障を確立する上で重要な事項です。米国の商業衛星に劣る
解像度の情報収集衛星であっても、その意義は大きいと言えるでしょう。
今回の衛星の能力が低い最大の理由は、従来の衛星バスを採用した事がその原因です。
衛星バスとは、衛星の構造/電力供給/軌道制御/姿勢制御/etcにおける共通技術体系
の事です。小型衛星用のバス技術しかなければ、その範囲の大きさ/重量の衛星しか
制作できません。情報収集衛星用に一品生産で衛星開発をする事もできますが、開発
期間と開発費用は増大します。幾ら優れたハードウェアーがあってもそれを運用する
ソフトウェァーが整わなければ何の意味も持ちません。日本は、まずは能力は低く
ても自前のハードを持ち それを利用したソフトウェァの立ち上げを優先した、
とみていいでしょう。
>>86 > 分析官の能力は10年かけて訓練して一人前らしい、後発だから仕方ないね
まさしくそのとおりです。ソフトウェアが立ち上がってくる頃には、大型衛星のバス
技術も開発され、世界トップクラスの情報収集衛星が打ち上げられる事でしょう。
これで情報収集衛星開発の経験値も蓄積されましたし、下手にハードの優秀さのみ
を追求するよりはよっぽどましな選択です。