<<狂牛病関連情報蓄積スレ その12>>

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◆武部農林水産大臣記者会見要旨
( 平成14年4月2日(火) 18:03〜18:57 於:第2特別会議室)
 http://www.kanbou.maff.go.jp/kouhou/020402daijin2.htm

<BSE問題に関する調査検討委員会報告を受けて>

(大臣より)
 本日開催されましたBSE問題に関する調査検討委員会におきまして報告が取り
まとめられまして、坂口厚生労働大臣と私とに提出いただきました。本報告書は、
昨年11月の調査検討委員会の発足以降の精力的な御議論、御検討の上に取りまと
められたものであります。高橋委員長をはじめ委員各位の御尽力に対しまして心か
ら感謝と敬意を表するものであります。私はBSE問題への対応については、当初
から危機管理意識の希薄さや、縦割り行政の弊害等行政上の構造的な問題があった
と痛感しておりました。従って、政治主導でこの体質を正すことが、私の使命と考
え、取り組んできた所存であります。本報告書におきまして、過去の行政対応上の
問題点を厳しく指摘されたことを厳粛に受け止め、現に農林水産省に在職し農林水
産省全体の組織運営や畜産行政について管理監督の立場にある者を厳しく処分する
こと等によりまして、農林水産省の姿勢を正すことにした次第であります。具体的
には、調査検討委員会報告におきまして、1990年から昨年夏までの間に行政対
応上問題があると指摘されたことを踏まえ、これら行政対応の任にあり、組織の管
理監督者であった当時の担当局長、同じく審議官、同じく部長、同じく課長のうち、
現に農林水産省に在職する全員ついて減給処分を行ったところであります。
 また併せて、農林水産行政の事務方の最高責任者であります現事務次官、実質的
に事務次官を補佐し、省内全般を指導し得る立場にある現大臣官房長、担当局の幹
部である現生産局長及び現畜産部長についても農林水産省の姿勢を正すという意味
において、減給処分等を行った次第であります。更に私自身につきましても、BS
E発生により国民の皆様に対し、食品の安全性に対する不信感や農林水産行政に対
する不信感、食品の安全性に関する不安感、こういったことをもたらしたことに鑑
み、農林水産省の最高責任者として、農林水産省から支給される給与月額の6ヶ月
分を国庫に自主返納することにした次第であります。また遠藤副大臣も農林水産省
BSE対策本部長という立場にあることに加えまして、BSE発生時の副大臣であ
ることに鑑みまして、農林水産省から支給される給与月額の3ヶ月分を国庫に自主
返納することといたしました。なお、BSE調査検討委員会の報告を踏まえ、熊澤
前事務次官及び永村前畜産部長から退職時の俸給をベースにした減給処分相当額を
自主返納したい申し出がありました。本報告書については、先程坂口厚生労働大臣
とともに小泉総理大臣に御報告いたしました。その際、小泉総理大臣からは、消費
者保護をより一層重視する視点からの食品安全性の確保に関連する法制度の抜本的
な見直しを含め、対応に万全を期すようにとの御指示がありました。これと併せて、
内閣官房長官、厚生労働大臣、農林水産大臣及び関係大臣による関係閣僚会議を設
け、新たな行政組織のあり方を中心に本年夏頃を目途に具体案を作成し、平成15
年度予算に反映させてもらいたいとの御指示をいただいたところであります。また、
今回の報告書では過去の行政対応上の問題の指摘だけにとどまらず、BSE問題を
契機として大臣をはじめ、農林水産省内に遅ればせながら改革を目指す動き、すな
わち政策判断の軸足を生産者からできるだけ消費者に移す考え方が出てきたことは、
評価に値すると言及されております。私どもは、過去の行政対応について深い反省
の意に立ちつつ、将来に向けてこのような改革を省を挙げて断行していかなければ
ならないと考えております。私は報告書を尊重し、小泉総理大臣からの御指示も踏
まえて人間の生命と健康の基盤である食と農を再生し、国民の皆様の信頼と安心を
回復するた大胆な見直し、改革を積極果敢に行って参りたいと存じます。国民の皆
様におかれましては、農林水産行政に対する叱咤激励を賜りますように心からお願
いをいたしたいと存じます。以上でございます。