<<狂牛病関連情報蓄積スレ その10>>

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・欧州食品安全機関の中にある「科学パネル」の構成員は専門家であるが、EU
の「科学運営委員会」とは別の組織か。
・食品安全性に関するリスク分析については「食品の安全の確保」の観点から、
是非制度化すべきである。
・今の日本では、制度として、リスク評価はされているが、リスク管理をする場
はあるのか疑問である。リスク評価は、科学的に行い、政治的、社会的な考慮を
しないで行うわけであるが、一方、リスク管理については、消費者の健康保護を
第一として、それぞれの選択肢のコストと便益、技術的達成可能性その他の諸要
素、ここに政治的、社会的な要素も加味され、総合的に考慮して判断することに
なる。こういったリスク管理はどこでやっているのか。
・情報公開については最近は徹底されてきており、パブリックコメントもあり形
式的には消費者が意見を言う機会は確保されている。しかし、関係者と協議して
決定しているかと言えばそうではない。例えば遺伝子組換え食品の場合、薬事・
食品衛生審議会においても審議され、科学的な評価が出されているが、遺伝子組
換え食品についての必要性、有用性を議論する場ではなく、そのような議論をす
る場が不足している。
・例えば農薬のリスク評価とリスクを管理する基準値の設定は同時に行われてい
る。リスクの評価と管理は一緒になって行われており、切り離されていない。
・海外でもリスク評価とマネージメントがきちんと分離されているかどうかと言
えば、英国、フランスをみると曖昧なところがある。また、独は分離していこう
という方向であるが、現実にはどうなるかは不明である。
・各国はそれぞれの基盤があるので、理論どおりには行かないということがわか
った。単純にシステムをそのまま導入するということではなく、我が国として、
どういう考え方で行けばいいか、食品の安全に関する哲学をまず整理した上で、
そのためにどういうシステム・組織が必要なのか議論をする必要がある。
・一般的に、審議会においてリスク評価を行っているとの話であるが、委員とし
て業界代表、利害関係者が入っている審議会がある。農林水産省、厚生労働省で
それぞれ基準を作っているが、それは結局は業界団体の申し合わせ事項ではない
か。リスク評価を行う上でも、産業担当官庁から離れて、リスクマネージメント
とは別の組織で、科学的な立場から実施するべきであろう。少なくともこういった
切り離した形でのリスクアセスメントの組織がなかったことは反省すべきである。
・我が国では、リスクアセスメント、リスクマネージメント、リスクコミニュケーション
などが大衆の言葉になっていない。予算等もしっかりついている交通安全教育に
比べ、食の安全に係る教育に関しては、食の安全を説明する学者、専門家等が
いない。
・リスクアセスメント、リスクマネージメント、リスクコミニュケーションなどは、予防、
消費者保護、独立性の保持といった3 つの原則が重要であり、これを機会に
リスクにかかる運動を進めて欲しい。