<<狂牛病関連情報蓄積スレ その7>>

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58日経ビジネス 2001年11月19日号掲載記事(4)
敗軍の将、兵を語る 遠藤武彦氏(農林水産副大臣、農水省狂牛病対策本部長)
狂牛病騒動、危機感足りなかった
http://www3.ocn.ne.jp/~entake/html/kyougyuu_kiki.html

○国民に負担課し忸怩たる思い
 農水省への不信が拭い切れない中、狂牛病関連の対策費用が総額で1554億円に上ることを1
0月24日に発表しました。
 農水省の不手際を、国民の税金で尻拭いするのか、といった声も聞かれます。もちろん我々
も、責任は十分感じています。忸怩たる思いです。だけれども、安全な食を提供する体制作り
を最優先に考えて、少しでも対応を急ぐ必要があったのです。その結果 、国民の税金を使う
ことを、ここは一つ分かっていただきたい。
 狂牛病に対する監視体制の強化や、「トレーサービリティー」の確立、行き場を失った肉骨
粉の適正処理などに使うもので、1日も早く、従前のような食の状態を取り戻したいのです。
 ちなみにトレーサービリティーとは耳環を呼ぶものを牛の耳につけて、生年月日はいつか、
親は誰か、どんな経路で育ったか、まで分かるようにしておくものです。ですから今後を考え
れば、無駄 遣いというわけでは決してない。
 ただ、ここで断っておきたいことがあります。1554億円が追加で国民の負担になるかの誤解
もあったようですが、それは違います。
 補正予算として要望したのは、このうち265億円です。今年度の当初予算として既に512億円
が措置されています。そして残りは、農畜産業振興事業団に積み立ててある、輸入牛肉などの
関税収入を振り分けるのです。
 それでも、国民に対して負担をしてもらうことへの申し訳ない思いは拭い切れません。私は
政治家ですから、常に出処進退ということを考えて行動しています。どこで、己の意を決する
のか。皆それぞれが、独自の美学を持っているわけです。
 何とか定年まで勤めれば、どこかいいところへ天下りして、なんていう処遇は政治家にはな
い。我々は、明日にも辞任という可能性だってあるんだ。それくらいの危機感を抱いて、今、
必死に努力しています。
 ただ戦国時代じゃあるまいし、殿様が切腹したら、それで事が収まるというものではないで
しょう。公務員には、局長なら局長、部長なら部長、課長なら課長、それぞれのポストにおけ
る責任というのがある。それを忘れたら、単に無責任な組織になるだけだと省内で口を酸っぱ
くして言っています。
 これからを考えればなおさら、最終的な責任は大臣や私が持つんだから、真実に対して恐れ
てはダメだと。そして情報を小出しにしてはならないとも伝えてあります。これまでがそうだ
ったとは言わないが、重要なのは今これからどうするかなのです。
 このところ私は、農水省の職員にかなり厳しい目を向けている気がする。だから現場は相当
ピリピリしているようです。少し委縮している感もある。ただそれはしょうがない。何せ、命
に直接関わる問題なんですから。
 今はただ、牛の全頭検査の中で2頭目の狂牛病の発症がないことを、心から祈っています。
苦しく厳しい今を皆で乗り越えてこそ、国民に安心して牛肉を食してもらえる日が訪れること
を期待しております。