▽1月11日 牛肉初競り、年末より230円高で取引(読売新聞・富山支局)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news001.htm 今年初となる全農県本部の牛枝肉の競りが十日、新湊市新堀の富山食肉総合センターで開か
れた。相場価格は、昨年の狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)騒ぎの際に比べると回復したが、
昨年の初競り時に比べると二―三割の安値で競り落とされた。
初競りには、前日までに解体、検査を終えた和牛十四頭と、交雑牛(F1)十六頭の計三十
頭分の枝肉が出荷された。冒頭、全農県本部運営委員会の江西甚昇会長は「昨年は狂牛病騒ぎ
で心配をかけましたが、もう心配はなく、自信をもって売れます。生産者の苦労が報われる良
い値を付けて下さい」とあいさつした。
小売りや卸売業者ら約三十人は、脂の質や肉全体のボリューム感を目で確かめながら、目当
ての枝肉を競り落としていた。この日の和牛の平均単価は一キロ当たり千六百五十円で、昨年
末より約二百三十円上がったが、一年前の初競りに比べると逆に二百円ほど安かった。
初競りの結果について、県肉用牛協会会長の谷口一男さんは「正月明けで品不足であること
と、ご祝儀相場もあってだいぶ値段は上がっているが、もう一回、競りを見てみないとどこま
で回復しているか判断できない」と慎重。競りに参加した立山町の生産農家は、価格が例年の
二―三割安だったことに落胆した様子で、「出荷調整してこの値段。まだまだ厳しい」と、表
情は曇りがちだった。
ただ、全農県本部は、消費者の購買意欲は高まっていると判断し、二十四日の定期の競り以
外に、今月十八日にも臨時市場を開くことを決めた。