▽「狂牛病の影響あり」9割超す (記事前半)
http://www.kanagawa-np.co.jp/news/nw01122722.html ◆県内の食肉関連事業所
狂牛病問題で、売り上げ減少などの影響を受けた食肉関連事業所が九割を超えていることが、
県商工会連合会(県商工連)が会員を対象に実施した影響調査で分かった。対象は比較的規模
の小さい商店が中心だが、とりわけ影響が大きい焼き肉店では、牛肉以外のメニューを取り入
れるなど懸命な経営努力を続けている。しかし、一方で客足が戻らないため、その努力が消費
者に理解されにくい悩みも抱えている。一年で最も牛肉の需要が伸びる年末を迎え、店頭には
検査済みの安全な牛肉が並ぶ。焼き肉店などでは「安心して食べて」と、PR活動に力を入
れている。
調査は県内十九商工会の経営相談員が十一月下旬から今月中旬にかけて、牛肉を取り扱う会
員事業所のうち六十三カ所を訪問、聞き取りした。事業所の内訳は卸四、小売り二十三、焼き
肉店二十五、飲食店九、肥料取扱店と総菜店が各一。
◆売り上げ半減も
このうち、九月に最初の狂牛病が確認されて以来、売り上げや客足の減少など影響があった
のは六十事業所(95・2%)。売り上げでは特に焼き肉店への影響が深刻で、うち約三割は
50%以上の減収となった。
県商工連は「子供に食べさせたくないという親の心理が働き、ファミリー層が来店しない」
という。新たに海産物をメニューに取り入れた店もある。が、そもそも客が入らないので効果
が上がらないのが実情だ。