<<狂牛病関連情報蓄積スレ その6>>

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▼ニューズウィーク日本版 12月19日号(先週号)
●世界共通の味、世界共通の危険
効率化を追求した「マクドナルド方式」の生産システムは
食品が健康に及ぼすリスクまでグローバル化させている
エリック・シュローサー(ジャーナリスト)
http://www.nwj.ne.jp/public/toppage/20011219articles/SR_sef4.html

○安さ重視の意識が問題

 大量生産のおかげで、ハンバーガーやチキンナゲットはずいぶん安くなったと感
じられるかもしれない。だが本当の「代価」は、メニューには表れないものだ。
 食品を早く、安く消費者に届けようとする動きは、食品を媒介に伝染するさまざ
まな病気のリスクも増大させてきた。
 30年前なら食中毒は、パーティーやピクニックなどで発生し、特定の地域の人だ
けがかかる病気だった。それが今では、食品生産のグローバル化と工業化によって
瞬時に国境を越え、数百万人の健康を脅かすようになった。
 60年代の初めには、一つのハンバーガーは1頭か、せいぜい2、3頭の牛の肉でで
きていた。現在は一つのハンバーガーに数十頭、ときには数百頭の肉が混ざってい
る。そのうち1頭でも危険な病原菌を保有していれば、食べた人に感染する可能性
がある。
 マクドナルドや他の大手ファストフードチェーンは最近、病原性大腸菌O157など
の拡散を防ぐため、厳しい食品安全基準を導入した。実際、マクドナルドは食品の
安全性を確保するために、多くの点で米農務省の基準より厳しく徹底した努力を払
っている。
 だが、ファストフード業界の成長に伴って寡占化され工業化された農業システム
が消費者に健康のリスクをもたらし、社会に代償を強いていることに変わりはない。
 問題の核心にあるのは、ファストフード的な価値観だ。安価であればいいという、
極端に尺度の狭い効率主義である。
 86年、イギリスの農村で2頭の乳牛に異常な症状が出て、牛海綿状脳症(狂牛病)
が発見された。この乳牛は、牛の死骸を含む動物性飼料を与えられていた。そうす
れば、安く効率的に家畜を育てられると広く信じられていた。