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加藤は黙ってセダンから出ると、美穂の両腕を背中にねじあげたまま、
そばのベンチの上にうつ伏せに倒した。
「あっ、やめて−!助けてぇ!」
その美穂の背中にまたがると、
加藤は首に輪にしてぶらさげていたロープを美穂の手首に絡ませていった。
「やっ! いやー!人を呼ぶよぉ!」
美穂はスリップ一枚の姿だった。
くるりと仰向けにひっくり返されて、背中で縛られた手首が背の重さにつぶされて痛んだ。
身にかかる危険を察知してスリップ姿の美穂は必至に抵抗した。
加藤はあいかわらず何も喋らず、美穂のスリップに手をかけると、力いっぱいに引き裂いた。
「きゃあっ!」
美穂の悲鳴が、布の裂ける音と同時に公園いっぱいに響いた。
広い公園だし、いくら大声で叫んでも人に聞こえることはまず無い。
裂かれたスリップの下から、象牙色の白い肌が現われた。
乳房の硬いふくらみの上に、ピンク色の乳首がぶっくりとふくらんでいる。
初めて抱いたときの女児と同じくらい白く、すべやかな肌の細かい美しい肌であった。
スリップを裾まで裂きおろしてから左右に開く。
「いやあっ!お母さん!助けてえっ!」
近くにいると思う通行人に助けを求めて大声で叫ぶさ美穂であった。
加藤は腰かけた尻の位置をずりさげ、美穂の両膝あたりをベンチにおさえこむ形で腰をおろしている。
もちろん全体重をかけず、少しは腰を浮かしかげんにしてはいたが。
美穂は自由に動く上半身を左に右にねじるようにしてもがくが、
後ろ手縛りにされているために、まるで岸に釣りあげられて暴れる魚のようだった。