いよいよ今夜朝生で作る会が大爆発!

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70姜尚中講演録より
私の身の回りに戦争体
験を持っていた大人たちが結構おりました。その日本
の一般のふつうの兵士たちは何を考えたか。私の小さ
いころよく思い出すことは、小学生のころでしたがよく、
中国に行って華北方面で、あの当時で言うといわゆる
彼らの言葉を使うと姑娘(クーニャン)と言っていまし
た、クーニャンと言う若い娘を指す中国人を何人も犯し
た。そして、犯したあとには結構殺していた。殺してい
たという表現は使いませんでしたがばつが悪そうに、し
かしある種武勇談を話すように、しかしどこかひそひそ
と話すべきあるしまっておきたいエピソードとして、一般
の大人たちはそれを酒を飲むとよく話をしておった。こ
れが実際の現実でした。つまり彼らは戦後民主主義と
か敗戦とか平和主義とかそういうこととは関係がなく、
彼らが実際に皇軍兵士としていわばアジアで行ったあ
る記憶、このいま記憶の政治学ということがよく言われ
ていますが、その彼らのメモリーというものは自分の身
体化された記憶としてずーっと残っているわけですね。
で、その時に何か淫びな、それこそ淫びな顔をしながら
ばつが悪そうでしかし、いい目にあったという顔でした。
いまでも私はその人の顔をよーく覚えております。決し
てその人は普通の、いわば特殊な人ではありませんで
した。しかもおそらくは戦後、それなりに普通の家庭を
持った人でしょう。これが実際のいわば皇軍兵士の、
普通の兵士たちの、私は記憶だったんじゃないかなと
思います。