東京世田谷一家4人惨殺事件 Part19

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506名無しさん23
元FBI行動科学課チーフ ジ・アカデミー・グループ所長
リチャード・オルト博士

■ 動機
動機は物取りがこじれて殺人に発展した、あるいは怨恨と考えられます。現金が盗ま
れているということは、犯人の一番の目的はお金だったはずです。もしほかの目的なら
現金を盗む必要はなく、その時間を遺留品を隠したりするのに利用するでしょう。
ですからあらかじめ用意した包丁もあくまで威嚇のために持ち込んだものなのでしょう。
しかし、犯人は宮澤さんに見つかってしまったのです。盗みをしようとこっそり忍び込ん
でやろうと思ったときに家人に見つかるとパニック状態に陥るというケースがアメリカで
もよく報告されています。
今回の犯人もパニック状態でいわゆるキレてしまったのでしょう。そして彼は見つかっ
たからには証拠を隠滅するためにも全員殺さなければならないと考えたのです。

■ 遺留品
犯人がたくさんの事件解決のカギを残していく。そういったときに我々は、犯人が犯罪
に慣れたいわゆるプロではないということが分かります。もし今までに経験のある殺人
鬼や窃盗犯であれば、これだけたくさんの証拠は残しません。
犯人が玄関に鍵を掛けて逃走したのは、ふたつの可能性があります。まず彼は被害
者の発見を遅らせようとしたということ、もう一つは普段からドアには鍵をかける習慣が
ある人間だったということです。
こんなむごいことをする犯人でも人間であってモンスターではないので、感情は持って
います。犯人も非常に動揺していたはずですから、鍵を掛けたのは計算してというより
も習慣だったという可能性が強いと思います。
私が担当したアメリカでのケースで、砂漠の真ん中で車があり、その車内に他殺体が
あった事件がありました。車は窓が閉められて鍵も掛かっていましたが、鍵をかけたの
はその事件の犯人の習慣だったということがありました。

■ 猫虐殺との点と線
近所での動物虐待、これは大変気になる情報のひとつです。我々のグループは、これ
まで何百という殺人事件に関わってきました。数年前、ある住宅地で近所の動物が突
然いなくなるという事件がありました。その後、そこに住んでいた一家が何者かによっ
て殺害されたのです。それも残忍なり方で、体がバラバラに切断され現場は捜査員も
目を覆うほどの惨状でした。実はこの事件の犯人は、近所に住む男でしたが、犯人は
動物虐待がエスカレートして一家惨殺という殺人事件を犯していたのです。
ですから今回の事件現場周辺で続発していたという野良猫の虐待事件は、一概に関
係ないとは言い切れないのです。もちろん日本の警察も現場周辺で起きたいろんなト
ラブルと接点がないか、ひとつひとつ捜査しているに違いありません。
507名無しさん23:2001/01/26(金) 21:34
■ 犯人像
プロファイリングの結果、犯人像は若く幼稚で犯罪に関しては素人。現場に残された遺
留品や痕跡から犯人は女性ではなく男性だということがわかります。でも精神的に病
んだ人間ではないと思います。
過去に何らかの犯罪を犯した可能性もありますが、現場に指紋などの痕跡を残しなが
ら未だに捜査線上に犯人が浮かんでこないと言うことは、犯罪歴がないということでし
ょう。
動機については、お金目的の可能性が高いと先ほども述べましたが、犯人は宮澤さん
の家族の誰かをよく知っている人間だと思われます。もちろん家の中に入ったことがあ
り、室内の状況についても知っていた筈です。それは殺人事件の犯人は相手が知り合
いの人間だと本能的に前面を激しく攻撃するという傾向が私の経験上の知識にありま
す。
もう一つの注目すべきことは散乱していたという書類です。恐らく、その書類の持ち主
こそが被害者の中で犯人ともっとも関係が深い人物なのです。

犯人は一人暮しではなく、家族と同居している可能性が高いと思います。連日テレビの
ニュースで報じられている今回の事件を犯人はどこかに身を潜め注目している筈です。
犯人は宮澤さんの一家を刃物で襲う際、自分も手に傷を負っているようですが、今は
何処かに隠れていると思います。
我々は凶悪事件を犯す犯罪者をなにか特別な人間だと思いがちですが、私たちが手
掛けてきたいろんな事件のケースを見ても、そうとは言い切れないのです。
一家殺害という残忍な事件を起こした犯人は今、自分の中で葛藤しているはずです。
彼は今、自分の犯した非人間的な事件をある意味で後悔しているかもしれません。
連日の報道が彼の精神状態をある意味緊張させ、生活行動を変えていると思います。
例えば宗教的な精神的なものを求めているかもしれないし、昔よりお酒に没頭している
かもしれないのです。
事件発生からもうすぐ4週間経過しますが、犯人の生活や習慣は確実に変わっている
と思います。家族はその変化に薄々気づいているのではないのでしょうか。

全米最強プロファイリング集団の結論
1. 犯行動機は物取り
2. 若い男性、犯罪に関して素人
3. 被害者家族の知人
4. 散乱していた書類の持ち主に深く関与
5. 近隣の動物虐待事件と関連の可能性
6. 鍵をかける習慣がある
7. 犯人は家族と同居中