“ニュース犬”よ安らかに…
先月21日に老衰のため16歳8カ月(人間でいえば約84歳)で死去したテレビ東京の
“ニュース犬”こと初代ブーニー(柴犬・メス)のお別れ会が13日、
東京・中野の天徳院会館で営まれた。同局の一木豊社長ら約200人が参列し、死を惜しんだ。
初代ブーニーは、テレビ東京系報道番組「ニュースアイ土日特集」で戌年の平成6年に始まった
「ニュース犬が行く」の“取材犬”として活躍。注目の事件やホットな話題をわかりやすくとりあげ、
取材活動をするブーニーをカメラが本人(犬)になりきって追うもので、
大臣就任直後の堺屋太一・経企庁長官や
「ハマの大魔神」こと佐々木主浩投手のインタビューにも成功した。
10年12月の放送を最後に現役を退き、飼い主の鈴木美佐男さん(アニマルタレント学園社長)
のもとで悠々自適の生活を送っていたが最近、体調を崩し、
亡くなる前日からは食事をとらなくなった。
2代目ブーニーと“友犬”のケリーが寄り添うようにして体をなめると、
最後はため息をつくような鳴き声をあげて、息を引きとったという。
お別れ会では、会場入り口の記帳受付に2代目ブーニーがチョコンと座り、
手を合わす参列者のなかにはケリーの姿も。
祭壇には大好物だったベジタブルジャーキーが供えられ、同局の福田秀和プロデューサーは、
「君の存在そのものが取材先の人たちをホッとさせ、心を開かせる…
取材者に求められる、しかし身につけるのは難しい力量を君は立派に備えていました」
と弔辞を述べた。
参列者は会終了後もすぐには帰ろうとせず、2代目を囲んで記念写真を撮ったり、
思い出話をしたりと、多くの人から愛された“犬柄”がしのばれた。
ブーニー、安らかに。 [夕刊フジ2000年07月14日]
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