野党は、衆院選で自民党による「1強多弱」の国会勢力図を打ち壊し、反転攻勢の機会にしたいところだ。
しかし、党勢は回復していない上、選挙準備の遅れは否めず、野党第一党の民主党ですら議席獲得目標を明確に示せていない。
候補者調整を急ぐも、「絶対安定多数(266議席)」という強気な与党を打ち砕く戦略を描けずにいる。
「立候補する全ての仲間を当選させたい。あえて言えばそれが目標だ。与党の都合で行われる選挙だから、1議席でも増やせれば現状よりはいい」
民主党の枝野幸男幹事長は19日、国会内で記者団にこう述べた。海江田万里代表と同じように、勝敗ラインや議席獲得目標に言及しなかった。
民主党は、次期衆院選の公認候補内定者が18日現在で、147人。前回衆院選の大敗北から2年がたつが、
「政権の受け皿になりたくても、党が実施した世論調査の結果も芳しくはない。これ以上議席を減らしたら、民主党は終わりだ」(閣僚経験者)と党内には悲壮感が漂う。
党関係者は「選挙区の候補者は160人程度になるだろう」とし、平成10年の結党以来初めて200人を割り込みそうだ。
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