レスリングの国別対抗団体戦女子ワールドカップ(15、16日、東京・小豆沢体育館)出場を
決めた吉田沙保里(31=ALSOK)が14日、チームに合流した。11日に父・栄勝さんがくも
膜下出血で逝去。14日は実家の三重・津で午後0時30分から告別式に参列した後、電車を乗り継ぎ、
午後6時30分に東京・北区での計量を無事に済ませた。
本来は午後5時45分からの開始予定だった。告別式後では間に合わないが、
国際レスリング連盟(FILA)がわざわざ時間変更したと思われていた。だが、時間変更の
理由は会場の都合だった。「吉田のためではありません。会場の準備が間に合わなかっただけの理由です」
(レスリング協会関係者)
異例の変更で他国から猛反発が出る可能性もあったが、同関係者は「一切クレームはありませんでした」という。
すでに他国の選手にも吉田がチームを離れた理由は知れ渡っていた。逆に泣き腫らした顔の吉田に
全出場国の選手たちが歩み寄り励まし、中には泣きだす選手もいた。
女子レスリング界最強のスターだが「みんな吉田のためなら、との気持ちが働いたのではないか」
(協会関係者)と女王の貫禄と人柄がなせる業だったようだ。吉田は「父もチームの一員として一緒に闘ってくれると思う」。
父のため、応援してくれる仲間のためにも全力を尽くす。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140315-00000002-tospoweb-fight