流通大手イオン(本社・千葉市)の経営幹部の一人である執行役の男性(63)について、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反(インサイダー取引)の疑いで調べていることが20日、関係者の話でわかった。
同社が昨年3月に大手スーパーのダイエー(本社・東京都)を子会社化すると発表した前後に、自社株を不正に売買していた可能性があるという。
イオンは具体的な内容を公表していないが「執行役が不公正取引を認め、辞任を申し出た」としている。
イオンは昨年3月27日、ダイエーに対して株式公開買い付け(TOB)を実施し、子会社化すると発表。それから約2週間で、イオン株は約15%上昇した。
証券市場関係者によると、男性はこの前後にイオン株を売買し、不正に利益を得た疑いが持たれている。
証券監視委は今後、売買されたイオン株の規模や不正に得た利益を詰め、金融庁に課徴金納付命令を出すよう勧告するとみられる。
男性はドラッグストア担当の執行役を務めている。
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