http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131023/k10015503511000.html 中国を訪問しているインドのシン首相と李克強首相が会談し、領有権の争いがあるヒマラヤ山脈沿いの国境地帯で不測の事態が起きるのを避けるための協定に署名しました。
インドのシン首相は23日、北京で中国の李克強首相と会談し、領有権を争っているヒマラヤ山脈沿いの国境地帯でことし春に両国の軍の部隊がにらみ合い、緊張が高まったことを受け、不測の事
態が起きるのを避けるため、「両国の部隊は挑発的な行動を避ける」などとする協定に署名しました。
また、中国がインドで工業団地の建設を検討するなど投資を増やし、インドの対中貿易赤字を減らすよう取り組むことでも合意しました。
会談後の記者会見で、シン首相は「国境の安定は、中国との関係を前進させる土台になる」と述べ、協定の署名を歓迎しました。
一方、李首相は、「中印関係は、今世紀、最も重要かつ潜在力のある2国間関係の一つだ」と強調しました。
李首相は、ことし5月、就任後初めての外国訪問としてインドを訪れており、同じ年に中印の首脳が相互訪問するのは59年ぶりです。
この背景には、海洋進出を活発化させる中国に対抗する形で、アメリカや日本がインドなどとの結びつきを深めていることに中国が警戒感を募らせ、みずからもインドとの関係を強化することで、そうし
た動きをけん制したいという思惑がありそうです。