中国で2000万人がヒ素汚染の懸念 米科学誌サイエンスで発表 中国当局は問題を報道せず

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中国で2000万人がヒ素汚染の懸念

中国で2000万人近くがヒ素に汚染された地下水を飲んでいる可能性があるとの研究結果が28日までに
米科学誌サイエンスに発表され、中国国内で波紋が広がっている。

衛生当局は、飲用水の安全性を強調。官製メディアも影響の大きさを考慮して自粛したのか、ほとんどこの
問題を報道しておらず、ネット上では「真相を隠しているのではないか」との批判が出ている。

研究は中国人とスイス人の研究者グループが実施。中国の衛生当局が2001年から05年にかけて約44万
5000か所の井戸を対象に行ったヒ素の含有量の調査結果を基に、地質や人口などのデータなどを計算式に
入れて、中国全土のヒ素汚染を推計した。

それによると、新疆ウイグルと内モンゴル両自治区や河南省、山東省などの約1960万人が、ヒ素の含有量が
高い地下水を飲み水として利用している可能性があるという。

原因としては、火山岩や地中の堆積物に含まれるヒ素が地下水に溶け出した可能性を指摘。汚染の疑いが
ある地域での水質調査と改善策を急ぐよう提案している。

中国疾病予防コントロールセンターの担当者は国営ラジオの取材に、こうした地域の地下水にヒ素が含まれて
いると認めた上で「水質を改善させる措置は基本的に終わっており、既に一定程度改善した」としている。

だがネット上には「(権威のある)サイエンスが科学的でないとでも言うのか?」「いつになったら飲料水の問題
は解決するのか」との疑念やいら立ちの声が寄せられている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20130828-OHT1T00113.htm