ニュートリノ 日米欧で重要発見

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1 ヤマネコ(やわらか銀行)

ニュートリノ 日米欧で重要発見

物質を構成する基本的な粒子である「ニュートリノ」を、茨城県の実験施設から発射し、およそ300キロ離れた岐阜県で観測した4年がかりの実験の結果、
「ニュートリノ」の細かい特徴をつかむことに、日米欧の研究グループが成功しました。
専門家は、宇宙の成り立ちの解明につながる重要な発見だと評価しています。

この実験は、日本やアメリカ、それにイギリスなど世界の11か国、およそ500人の研究者で作る国際的なグループが、日本国内で4年前から行ってきました。
茨城県東海村にある実験施設、「J−PARC」から大量のニュートリノを発射し、およそ300キロ離れた岐阜県飛騨市にある実験施設、「スーパーカミオカンデ」で観測しました。
その結果、発射したときに「ミュー型」という型だったニュートリノが、一定の割合で、「電子型」という別の型のニュートリノに変化する現象を世界で初めて正確に捉え、謎に包まれていたニュートリノの細かい特徴が明らかになったということです。
現在、宇宙の成り立ちを解明するための大きな課題は、137億年前のビッグバンの直後に生まれた「物質」と、その反対の性質を持った「反物質」のうち、なぜ、「物質」だけが残ったかということです。
今回の研究成果は「物質」の基本的な粒子である「ニュートリノ」の特徴を明らかにした重要な発見で、今後は、その反物質である反ニュートリノを調べることで宇宙の謎の解明に迫ることになります。
研究グループの取りまとめ役の1人で、高エネルギー加速器研究機構の小林隆教授は、「物質に関する究極の法則がどういうものなのかを解明する上で、最初のステップを踏み出すことができた」と話しています。
また、ニュートリノ研究に詳しい東京大学の村山斉教授は、「私たちはどうしてこの宇宙に存在するのか、大きな謎を解くための重要な発見だ。
ニュートリノは、ビッグバン直後の宇宙で、反物質が消え、物質だけが残ることに大きな役割を果たした可能性があると考えられ、今後の実験に期待したい」と話しています。

(以下ソース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130719/k10013165561000.html