http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130716-OYT1T01068.htm?from=ylist 【ソウル=中川孝之】韓国政府当局者は16日、定住先の韓国から北朝鮮に戻った脱北者夫婦が、再び北朝鮮から逃げ出し、
中国で公安当局に身柄を拘束されたことを明らかにした。
夫婦は今年1月、韓国を非難する記者会見を平壌(ピョンヤン)で行い、金正恩(キムジョンウン)政権の「宣伝工作」に利用され
ていた。韓国政府は水面下で、中国政府に身柄引き渡しを求めている模様で、中国は対応に苦慮することになりそうだ。
韓国の民間団体・脱北難民人権連合によると、夫婦は30歳代の金光虎(キムグァンホ)さんと、その妻。6月26日、1歳の娘と
妻の弟、妹の計5人で中国吉林省延吉に越境し、潜伏していたが、今月14日、公安当局に拘束された。
夫婦は2009年に韓国入りし、昨年末、親族を連れ出そうと北朝鮮に侵入し、逮捕された。今年1月、別の脱北女性と共に記
者会見し、「だまされて南朝鮮(韓国)に行ったが、汚らわしい社会だった」と述べた。その後、「南では食べ物に不自由しなかっ
た」と周囲に漏らしたため一時、投獄され、逃亡を決意したという。
同連合の金龍華(キムヨンファ)会長は、「今回強制送還されると公開銃殺される」と懸念する。韓国外交省報道官は16日、
「必要な措置を取っている」と述べ、中国側に釈放を求めていることを示唆した。