米国防総省のリトル報道官は15日、ヨルダンで実施中の多国間軍事演習に合わせて派遣した
F16戦闘機とパトリオット地対空ミサイルを20日で演習が終わった後も現地に残すことを明らかにした。
ヨルダン政府からの要請に基づくもの。
米国は、内戦が続くシリアでアサド政権が反体制派に化学兵器を使用したと断定し、反体制派への
軍事支援を行うと発表したばかり。反体制派への武器の確実な供与方法を検討しており、将来的に、
ヨルダンに残す兵器類をシリアとの国境付近の上空に飛行禁止区域を設定するために使う可能性がある。
英タイムズ紙は15日付で、米海兵隊員300人がシリアとの国境に近いヨルダン北部に派遣されたと報じた。
軍事支援に備えた措置で、数カ月滞在する見通しだという。
一方、英インディペンデント紙(電子版)の16日の報道によると、イランはシリアのアサド政権を支援するため、
精鋭部隊である革命防衛隊の兵士4000人をシリアに派遣することを決めた。
アサド政権はイランが支援するレバノンのシーア派組織ヒズボラの加勢で反体制派への攻勢を強めている。
ヒズボラの最高指導者ナスララ師は14日、戦闘参加を継続する方針を明言。イランが派兵に踏み切れば、
米国の軍事支援決定への対抗措置とも言え、2年以上続くシリア内戦はさらに激化しそうだ。
米国務省によると、ケリー国務長官は14日、イラクのジバリ外相との電話協議で
「アサド政権の化学兵器使用は交渉の意図がないことを示し、(内戦の)政治解決が
不可能になる恐れがある」との見解を示した。
http://mainichi.jp/select/news/20130617k0000m030048000c.html