http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130511/waf13051112010013-n1.htm 怒号とびかう大阪地裁「ヤクザ指詰め強要裁判」の緊迫内幕…ヤクザはなぜ指を“詰める”のか
2013.5.11 12:00 (1/3ページ)[westピックアップ]
http://sankei.jp.msn.com/images/news/130511/waf13051112010013-n1.jpg 大阪市内の工房が開発した義肢などの人工ボディー。ヤクザを足抜けして真っ当に生活するため、詰めた「指」も復元
が可能という
下手を打った(ミスをした)暴力団組員が、反省や謝罪を表す手段として自身の小指を切断するとされる「指詰め」。こ
のヤクザの習わしをめぐる公判で、検察側と弁護側が激しい応酬を繰り広げている。配下の組員に自身の小指を切断させた
として強要罪に問われているのは、指定暴力団山口組の直系組長ら2被告。度重なるミスに激高した組長らが「お前はとろ
いんや。指を詰めて組をやめろ」と組員に命じたとする検察側に対し、組長らは「命じたことはない」と全面否認。5月7
日の被害者の証人尋問では指詰めの方法をめぐり、弁護側が「切れるわけないだろ、バカ」と怒鳴れば、検察官が「バカと
はなんだ」と応酬するなど怒号が飛び交う場面もあった。
「指ちぎって、けじめとれ」
4月25日午後、大阪地裁407号法廷は物々しい雰囲気に包まれていた。出入り口ドアの前では裁判所職員による厳重
な所持品検査が行われ、廷内には通常の倍の刑務官の姿があった。
強要罪に問われた山口組玉地組組長、山本義一(53)と玉地組幹部、寺村安幸(53)両被告の初公判。2人は20代
の組員を脅して、自身の左手小指を切断させたとされたが、罪状認否ではいずれも「弁護士に任せます」と述べ、弁護人は
無罪を主張した。
検察側が、起訴状や冒頭陳述などで主張する事件の経緯はこうだ。
昨年9月28日夜、飲食店で酒を飲んでいた山本被告は、運転手を務めていた組員に迎えに来るよう指示。しかし、組員
の到着が遅れたため、タクシーで帰宅することになった。
翌日、組員は玉地組の事務所で山本被告に謝罪したが、それまでに下手打ちを繰り返していた組員に、山本被告は「お前
はとろいんや。やっていけへんわ、もうやめろ」「やめるけじめとして指落とせ」などと告げた。