九州国立博物館(福岡県太宰府市)は1日、来年秋に計画していた特別展「百済展」の開催を断念する方針を明らかにした。
長崎県対馬市の寺から盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像の返還問題が影響したという。
同博物館の三輪嘉六館長によると、百済展は奈良国立博物館(奈良市)や韓国側との共催で、日韓の百済関連品を集め、
九州と奈良の両博物館でそれぞれ開催、韓国でも展示する予定だった。
しかし、日本側の出品予定者から「韓国に持って行くと戻ってこない恐れがある」との懸念が出ているという。
仏像は長崎県指定有形文化財の観世音菩薩坐像(かんぜおんぼさつざぞう)で昨年10月、韓国の窃盗団が
対馬市豊玉町の観音寺から盗んだ。
今年2月、韓国の裁判所は日本への返還を当面差し止める仮処分を決定した。
ソース:西日本新聞
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