http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20130416-OYT1T00387.htm?from=main8 14日投開票の福島県郡山市長選は、新人で元郵政審議官の品川万里(まさと)氏(68)(無所属)が、3選を目指した現職の
原正夫氏(69)(同)を破り、初当選した。
同市は原発事故後、学校などの除染をいち早く始め、給食の放射性物質検査を国より厳しい基準で実施するなど、積極的に
放射線対策に取り組んできたが、有権者からは厳しい評価が下された。
原氏は選挙戦で、公共施設での除染のほか、企業の協力を受けて開設した大型屋内遊び場「ペップキッズこおりやま」など
の実績をアピール。告示前には根本復興相も応援に駆けつけた。
品川氏は、前回に続く2度目の挑戦。政党の支援を受けず、保育料や出産費用の無料化を掲げた。「新たな発想でスピード
感のある市政」を訴え、現職に7000票以上の差をつけた。
予想外の厳しい結果に、原氏は「自分の思いは訴えてきたつもり」と敗戦の弁を述べた。
小中2人の娘を持つ主婦(42)は「保護者の間では、他市より原発事故の対応が遅いと話していた。自宅の除染はまだ説明
会の段階」と指摘する。母子で日本海側に自主避難し、不在者投票した主婦(39)は「学校除染では、校庭以外はPTAが自
主的にやった。自主避難者への通知も、市からはほとんどない」と手厳しい。
町内会長の男性(70)は「復興対策で原市長はかなり頑張っていたが、住民の声が届きにくかったのかもしれない。新市長
には市政と市民の風通しを良くしてほしい」と話した。