一関市大東町の菅原文雄さん(93)は13日、同市千厩町の舘山公園に日中友好を願って桜の苗木を植えた。
中国に出征し、戦後は長年日中交流に尽力した菅原さん。肺がんの闘病を続ける中、中国で植樹した桜を思ってつぶやいた言葉をきっかけに、利用する宅老所のスタッフらがプロジェクトチームを結成。
周囲が支え合い、両国の確かな絆に向けた願いを実現させた。
菅原さんは太平洋戦争で中国に出征。帰国後は全国の仲間と共に両国の友好団体を組織し、図書や救急車の寄贈、桜の植樹を続けた。
植樹した河津桜は、妻のサクラさん(88)の名とも合わせ「文雄サクラ」と命名。
日中友好協会一関支部(島貫謙次支部長)の支部員らが見守る中、菅原さんは「日中関係がおかしくなり、亡くなった仲間にも申し訳なく、悔しかった。
この桜が大きくなるころには以前のように戻ってほしい」と、苗に土を丁寧にかぶせた。
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