2月27日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、26日に行われた上院銀行委員会での
証言で、安倍晋三首相が掲げるリフレ政策を支持する考えを示した。同議長は10年前のFRB理事在職時に日本にデフレ
脱却のための処方箋を示したことがある。
バーナンキ議長はこの日の証言で、「彼らはデフレを追い払う努力をすべきだ。私はデフレ一掃を目指す彼らの取り組みを
支持する」と発言。日本銀行によるバランスシート拡大については、「現在の首相は十分に行っているとは考えていないよ
うだ」との認識を明らかにした。
同議長は、円相場のここ数カ月の下落に一部の国が懸念を表明していることについて、日本の政策の主眼は、為替相場の押
し下げではなく、金融緩和によるデフレ脱却にあると推定されるとした上で、「その言葉遣いにかかわらず、日本が実際
に特別な問題を引き起こすとは考えていない」と語った。さらに成長のための支援を必要とする主要諸国が需要を刺激する
政策を取れば、「相互に有益」だと指摘した。
バーナンキ議長はまた、「国内目標の達成を目指す金融政策の採用を通貨戦争への突入とはみていない。国内産業の利益の
ために輸入品に関税を課すような近隣窮乏化政策とは異なる」と述べた。
同議長は、FRBの政策が国内経済の刺激を目標としており、「デフレリスクを大いに低下させる効果があった」と評価。
物価上昇ペースがあまりに緩慢な場合は、「経済成長と安定が長引くデフレによって妨げられる日本のような状況に陥る
危険がある」と訴えた。
ブルームバーグ 更新日時: 2013/02/27 13:59 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MIUIP66KLVRX01.html