大阪市立桜宮高校の生徒の人権を守り、人権教育の確立を求める決議
大阪市立桜宮高校の男子生徒が体罰を受け自殺した問題で、去る1月21日、橋下徹大阪市長は体育科の
入試を中止することを桜宮高校の在校生に説明を行い、23日、大阪市教育委員会は体育科の入試中止を決定した。
体育科の入試の中止について市長が桜宮高校に説明した1月21日の夜、体育科の生徒 がツイッターで
「おい、おまえ ええ加減にせぇよ、おまえじゃはしもと、なんで●●(実 名)らまで馬鹿にされなあかんな、
部落民がいきんな 本間、殺意芽生えるわ。」と投稿、 このツイートに対して投稿した生徒の本名、
進学先など詳細な個人情報がインターネット にさらされ誹謗中傷が巻き起こっている。
「部落民がいきんな、殺すぞ」などのツイートについては、橋下大阪市長だけではなく
部落出身者全体に対する明らかな部落差別・人権侵害である。
しかしながら投稿した生徒が橋下市長を「部落民」と書き込んだその背景には、この間 の週刊誌などの
報道が強く影響していると思われる。2011年の『新潮 45』、『週刊新潮』、 『週刊文春』における
橋下府知事(当時)の出自に関わり差別を煽る記事、2012年の 『週刊朝日』の橋下大阪市長の出自を暴く
差別記事が掲載され、差別意識がばらまかれた ことがこの生徒に強く影響を与えたものと想像される。
『週刊新潮』、『週刊文春』、『週刊朝日』、その情報を提供した上原善広氏(ノンフィクシ ョン作家)
などとともに、橋下市長の出自を暴き、部落差別を煽ったマスコミの責任こそ が強く問われるものである。
不幸な形で部落差別意識が助長されないようマスコミへの働きかけを強めることはもと
より、
今、私たちに強く求められていることは混乱の渦中にいる桜宮高校の生徒達の心の傷に対する適切な
ケアを行うこととと、追い打ちをかけるような悪質な嫌がらせをはじめとした風評被害を防ぎ、子ども達を守っていくことを強く呼びかけるものである。
部落解放同盟大阪府連合会
第3回府連委員会
http://www.hrn.gr.jp/wp-content/uploads/2013/01/2158c2d756c2b658dd3796adfe3c1d5b1.pdf