http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130128-OYT1T01724.htm?from=ylist FP試験問題、実施法人HPで閲覧可能状態に
厚生労働省は28日、全国で27日に行われた国家検定「ファイナンシャル・プランニング技能検定」の試験問題が、試
験を実施した一般社団法人「金融財政事情研究会」(東京)のホームページ(HP)を通じて事前に漏えいしていたと発表
した。
1〜3級で延べ約26万人が受験を申し込んだといい、同省は再試験を行うかどうか検討する。
同省と同研究会によると、試験は27日午前10時から行われた。同研究会では、過去の問題をHPで公開しているが、
問題ごとに割り振られているURL(ネット上の住所)の一部を試験実施日を意味する「20130127」に書き換える
ことで閲覧可能な状態になっていたという。
同研究会には、試験開始前の同日午前8時30分頃、匿名で「HPで試験問題が見られる状態になっている」と電話で連
絡があった。同研究会は閲覧が可能になっていることを確認し、書き換え操作をしても見られない措置を取った。「問題が
どこまで見られたか分からない」との理由から、予定通り試験を行ったという。
◆ファイナンシャル・プランニング技能検定=顧客の状況に応じた貯蓄や投資のプランを立てる能力を国が認定する試験。
難易度ごとに1〜3級に分かれており、これまでの合格者は延べ約100万人。合格しても、弁護士や医師などと異なり、
独占的に行える業務が法律で決まっているわけではないが、企業などで実務を積んだうえで独立・開業を目指す人もいる。
金融機関に勤務する人の受験が多かったが、最近は学生や主婦などにも受験者のすそ野が広がっている。
書き換え操作によって閲覧が可能になっていたのは試験3日前の24日午後から。本来は書き換え操作を行っても見られ
ない状態にしてサーバー上でデータを保管する予定だったが、職員が措置を誤ったのが漏えいの原因だという。
(2013年1月29日05時12分 読売新聞)