JR東海「速度上げようとしても東日本には勝てないんだお・・・」 「だからブレーキ性能で勝負するお!」
より早く止まる…新型新幹線、目標を路線変更
開業からまもなく半世紀を迎える東海道新幹線が、これまで追求してきた「より速く」の目標を路線変更する。
2月に導入される新型車両が目指したのは、より早く「止まる」。6代目となるJR東海の新幹線「N700A」は、大震災の発生を想定して
いち早く車両を停止させられるようブレーキ性能を大幅に改良したのが最大の特徴だ。
◇制動力アップ
これまで車両更新の度に行われてきた最高速度の引き上げや所要時間の短縮は今回はなし。東京―新大阪間は、現在と同じ
最高時速270キロ、所要時間は2時間25分のままだ。「追求したのは『早く止まる』。速度向上よりも安全性を優先した」と同社は力を込める。
新幹線は地震の揺れを検知すると緊急停止する仕組みで、同社によると、N700Aはブレーキシステムの大幅改良で現在の主力車両と
比べて制動距離を約1割短縮。速度制御装置の改良で、各区間の制限速度に近い速度を自動的に維持できるようになり、ダイヤが乱れても、
遅れを最小限に食い止めることができる。
◇21年で「5分」
東京五輪開幕直前の1964年10月に開業した東海道新幹線は、在来線で6時間半を要した東京と大阪を4時間で結び、本格的な
高速運転を始めた翌65年から3時間10分に。その後、軽量化など車体技術の改良で最高速度が引き上げられ、所要時間を短縮してきた。
一方、東海道新幹線は最高時速270キロが上限。所要時間は1992年導入の300系が所要時間2時間30分を実現したが、その後、
21年間で短縮できたのは5分間だけ。カーブが多いため速度を上げづらく、人口密集地を通るため走行音に神経を使う事情もあるからだ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130112-OYT1T00527.htm