仏大統領 アルジェリアで演説
ttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20121221/k10014344361000.html フランスのオランド大統領は、北アフリカのかつての植民地、アルジェリアで演説し、両国のしこりと
なってきた歴史問題について、「植民地支配は不当でアルジェリアの人々に苦痛を与えた」と認めた
うえで、協力して新たな歴史を築こうと呼びかけました。
アルジェリアを訪問しているフランスのオランド大統領は20日、首都アルジェ近郊で、上下両院の
議員を前に演説しました。
フランスはアルジェリアを植民地として132年にわたって支配し、独立戦争の末、ちょうど50年前に
独立を認めた歴史があり、アルジェリア国内には、植民地時代の過ちを認めて謝罪するよう求める声
が根強くあります。
演説でオランド大統領は、謝罪の言葉は示さなかったものの、「アルジェリアの人々は、植民地という
不当で粗暴な制度のもとに置かれた。植民地支配が人々に苦痛を与えたことを認める」と述べ、
具体的な虐殺事件を挙げて過去の過ちを認めました。
そのうえで、フランスがかつて敵対したドイツと協力関係を築いたように、アルジェリアとも新たな歴史
のページを開きたいと呼びかけました。
ことし、左派の社会党から17年ぶりに就任したオランド大統領としては、過去と率直に向き合う姿勢を
内外に示すねらいがあるとみられます。
演説を聞いたアルジェリアの議員からは、「大きな一歩だ」といった評価が聞かれる一方、「期待して
いたのは謝罪だった」といった意見も聞かれ、歴史認識の問題を乗り越えることの難しさもうかがわせ
ました。