アルジェリア:仏大統領が訪問 植民地支配に謝罪はなし
ttp://mainichi.jp/select/news/20121221k0000m030032000c.html 【パリ宮川裕章】フランスのオランド大統領は19日、1962年に仏から独立して50周年を迎えた
北アフリカのアルジェリアの首都アルジェで記者会見し、130年以上にわたった植民地支配に
ついて謝罪する意思がないことを明らかにした。5月の仏大統領選前、謝罪について柔軟な姿勢を
示していたため、アルジェリアでは期待が高まっていた。
オランド大統領は19日の会見で1830年から続いたアルジェリア支配と独立戦争(54?62年)
について「悔恨や謝罪を表明するために来たわけではない」と明言。アルジェリア議会での演説では
植民地支配について「不公正、粗暴な行為を正当化できない」と述べ非を認める一方、謝罪は避けた。
謝罪に反発する仏国内世論を考慮したとみられる。
独立戦争休戦時の「エビアン協定」では「裁判で双方の責任を追及しない」と規定している。
仏世論調査では35%が「謝罪すべきでない」と答え、「謝罪すべきだ」の13%を大きく上回っている。
オランド氏訪問を前にアルジェリアでは主要紙や10政党が、仏の謝罪拒否の姿勢を非難し、
謝罪を求めていた。一方、オランド大統領はブーテフリカ大統領と会談し、「対等なパートナーシップ」
を掲げ、両国の経済関係強化に取り組む意向を示した。