http://www.asahi.com/national/update/1218/OSK201212180001.html 【尾崎千裕】原子力発電の問題点を積極的に取り上げてリスナーに支持されながら、9月に放送を終えた
毎日放送(本社・大阪市北区)のラジオ「たね蒔(ま)きジャーナル」。その精神を受け継ぐ新番組が、1月か
ら大阪府岸和田市のコミュニティーFMで始まる。「たね蒔き」のために集められた寄付がいかされた。
「たね蒔き」は2009年に始まり、平日午後9〜10時に放送された。毎日放送アナウンサーが司会し、原発に
批判的な京都大学原子炉実験所の小出裕章助教らを招いて、危険性や課題を伝えた。番組終了の方針を
知ったリスナーらは「すきすきたねまきの会」を作って存続運動を展開。市民スポンサーとして番組を支えよ
うと寄付を募り、約1千万円が集まった。
番組が終わったため、会は寄付金を返そうとしたが、「『たね蒔き』の精神を継ぐものに使って」と約500人の
866万円が残った。会のメンバーで放送作家の石井彰さんやアジアプレス大阪事務所代表の石丸次郎さん、
反貧困ネットワークの湯浅誠さんらが中心となり、新たな番組の実現にこぎつけた。
新番組「ラジオ・フォーラム」は、コミュニティーFM「ラヂオきしわだ」で1月12日から毎週土曜に放送する。
ジャーナリストらが司会を務め、1時間にわたって原発や生活保護など社会問題を取り上げる。宮城や兵庫、
福井など15局ほどのコミュニティーFMも放送予定で、インターネットでも聴ける。初回は小出助教がゲストで
出演する。