午後8時から同9時42分までの討論会場は、ニコ動の親会社ドワンゴの所有する東京六本木のライブハウス、ニコファーレ。
会場に直接行った人の話では、きらびやかな会場の席を埋めた客のかなりの部分はメディア関係者だったという。
ニコ動のこの間の総アクセス数は140万人を超え、「過去最高の数値」(二ワンゴ発表)だったという。
話題性に加えてアカウントを持っていない人にも開放したことなどからアクセスが増えたものとみられる。
僕自身、ニコ動の会員ではなく、この討論を非会員にも開放されたネットで見ていたが、アクセス数が多かったためか途中から画面がフリーズして視聴に支障が出ていた。
一緒に画面を視聴していた在京外国メディアの記者は苦笑いを浮かべながら「この落書きはヒドすぎるね」と言って途中で帰ってしまった。
僕も、ニコ動の売りでもある「コメント」を我慢しながら見続けていたが、ほとんど「便所の落書き」状態でコメントに値しない、というのが正直な印象だった。
それは醜悪だった。だが落書きも55万を超えた(ニワンゴ発表)となると一つの社会現象ともなる。
会場で幾度かコメントが大きく映し出されるシーンもあったが、党首たちが「悪罵」で包囲されている不快さは想像を絶したものだった。そのような場所に党首たちは好んで出て行ったのである。
肝心の党首たちの議論の内容だが、時間制限や会場の落ち着きのなさ、司会進行の限界などから、深い議論とはなり得ておらず残念な結果だった。
ネット世界でいう「まつり」にしかなっていない。党首の表記のされ方もスラングにもなりえていない低劣なものが多かった。ムネリン、ヤッシー、嘉田フィ、C3だのと表記して喜ぶ幼稚さが「コメント」なるものを支配していた。
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/special/2012120600009.html?iref=webronza