http://mainichi.jp/select/news/20121128k0000e040143000c.html 発達した低気圧の影響で、27日未明から猛吹雪となった北海道では、室蘭市などで約5万6000戸が一時停電した。
同市など7市町は暖房などを使えなくなった住民向けに避難所を設置し約300人が避難した。
避難所となった室蘭市の武揚小学校には付近住民の13世帯24人が避難した。1階の2教室に毛布や布団を敷き詰め、
石油ストーブで暖を確保。照明用に発電機で投光器をつけた。午後6時半に市役所職員らがアルファ米を提供。白い息が
出る学校の廊下と引き戸1枚を隔て、家族連れや独居老人らが不安な夜を過ごした。
避難した同市栄町の無職、佐藤タツさん(84)は1人暮らしで、自宅はオール電化。昼間は着られるだけのセーターやコート、
帽子を着込んで寒さをしのいだ。昼食はポットに残っていた、ぬるいお湯を飲み、夜は釜に残り冷たくなっていたご飯を食べて
空腹を紛らせた。「避難所は周囲の避難民たちの話し声が聞こえて眠れず、徹夜するつもり。あす復旧しなければどうなって
しまうのか」と声を震わせた。
登別市の鷲別(わしべつ)公民館には、約50人が避難。近くに住む無職の女性(69)は停電で家の暖房が入らず、寒さに耐えかねて避難してきた。
避難所の寝床は床にカーペットを敷いただけで「体が痛い。早く家のベッドで寝たい」と訴えた。【佐藤心哉、小川祐希】