<スマホ情報流出>400万件 ウイルス作成容疑で2人逮捕
毎日新聞 11月20日(火)15時0分配信
スマートフォン(多機能携帯電話)内の電話帳データを抜き取るウイルスを保管したとして、京都府警が出会い系サイト関連業者ら2人を逮捕した事件で、
抜き取られた電話帳データが約400万件に上るとみられることが、捜査関係者への取材で分かった。
府警は、このウイルスを作成したなどとして、新たに東京都内の男2人について、不正指令電磁的記録(ウイルス)作成容疑などで逮捕した。
また、ウイルスを仕込んだメールを不特定多数に送信したとして、既に逮捕していた業者ら2人を同供用容疑で再逮捕する。
捜査関係者によると、都内の男らのうち1人は、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマホ向けに、個人情報を抜き取るウイルスを仕込んだ
無料アプリケーションソフトを作成した▽もう1人は、このソフトを、先月30日に逮捕された大阪市東淀川区、出会い系サイト関連会社役員、田川和弘容疑者(28)らに
提供した−−との疑いが持たれている。
問題の無料アプリは「電池長持ち」「電波改善」などとうたっているが、ダウンロードしインストールすると、「お使いの機種には対応していません」との表示が出る。
一方で、インストール後、スマホ内で個人の電話連絡先などを記録した電話帳データを根こそぎ抜き取るという。
田川容疑者らは不特定多数にこれらのアプリ入手を勧誘するメールを配信したとされる。府警の調べでは、1万数千人がインストールし、1人で1000件以上の
データを抜き取られた人もいたという。
データは海外のサーバーに転送されてデータベース化され、出会い系サイトの勧誘に利用されたり、名簿業者に転売された可能性があるという。
スマホ内の電話帳データを抜き取るウイルスを巡っては、警視庁が先月、ウイルス供用容疑で男女5人を逮捕(東京地検が20日、処分保留で釈放)。
1000万件以上のデータが抜き取られたとみられている。【堀智行、花澤茂人】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121120-00000043-mai-soci