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9 ジョフロイネコ(新疆ウイグル自治区)
「もう疲れちゃった」悩んだ置屋の夫婦 知的障害を抱える長男を殺し、JR只見線の鉄橋で首をくくる
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001211010001

「もう疲れちゃった」悩んだ夫婦
2012年11月01日

 ●会津若松の無理心中事件
 会津若松市門田町で10月27日、近くに住む夫婦と長男(31)の遺体が見つかった。長男は首を絞められて亡くなっており、県
警は夫婦による無理心中事件として調べている。妻(58)は事件前、知的障害を抱える長男や仕事のことで、周囲に悩みを打ち明け
ていた。
 冷たい雨が降る朝だった。JR只見線の鉄橋で、人見(ひとみ)常男さん(60)と妻の明美さんが並んで首をつった状態で見つか
った。警察が約2キロ離れた2人の自宅へ行くと、長男の淳さんが居間で亡くなっていた。
 「もう疲れちゃった」。事件2日前の25日夕方、明美さんは仕事仲間の女性(50)との電話で、ため息を繰り返した。「原発事
故で仕事もなくなって悩んでいた様子だったけど、こんなことになるなんて……」
 人見さん夫婦は20年ほど前、いわき市から会津若松市に移り、温泉旅館にコンパニオンを派遣する仕事を始めた。常男さんが送迎
の車を運転し、明美さんは組合の役員を務めていた。
 だが、原発事故で派遣先のホテルは避難所になり、仕事は途絶えた。その後も客足は戻らず、今年9月には役員を辞任し、廃業届を
出した。2週間ほど前、仕事に使っていたワゴン車を売ったという。
 夫婦は体調も崩していた。常男さんは腰痛が悪化し、明美さんも甲状腺に病気が見つかった。このころから仕事仲間に「体がだるく
てやる気が出ない」とこぼすようになったという。
 社交的だった明美さんの周りには、仕事つながりの友人が多かったが、一人息子の淳さんが知的障害を抱えていることを知っていた
人は少ない。
 別の知人女性は昨年末、明美さんから「淳に彼女ができた」と聞かされた。だが、今年になって「実は淳は障害を持っているの。ウ
ソついていてごめんね」と明かされた。「障害のこと、あまり知られたくなかったのかな」と女性は振り返る。
 いわき市で親戚と暮らしていた淳さんが会津若松市に移ってきたのは2009年。親戚が亡くなり、家族3人で暮らし始めた。