http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/31/2012103101015.html 農心ラーメンの発がん性物質、焼き肉の1万6000分の1
食薬庁、「無害」と言っておきながら回収命令
韓国食品メーカー「農心」の即席ラーメンの粉末スープから微量の発がん性物質「ベンゾピレン」が検出された問題をめ
ぐり、食品医薬品安全庁(食薬庁)の李熙成(イ・ヒソン)庁長は24日、国会保健福祉委員会の国政監査で「問題の商品を
検査した結果、生涯食べ続けても健康に害はないレベルと判明した」と述べた。
しかし、この問題を最初にマスコミに公開した野党・民主統合党(民主党)の李彦周(イ・オンジュ)議員が「農心が不
適切な原料を使用したことには違いないのでは。なぜ商品回収などの措置を取らなかったのか」と執拗(しつよう)に追及
すると、李庁長は「同感だ。是正措置を取るべきだった」と回答。食薬庁は翌25日、農心の一部ラーメンについて自主回収
を命じた。当初の態度を180度変えた格好だ。
これにより、先週末から29日にかけ、農心の「ノグリラーメン」の売り上げは40%、うどん類は15%減少し、即席ラーメ
ン市場全体の売り上げも5%落ち込んだ。韓国国内だけでなく、農心の商品を輸入する国でも回収騒動が起こるなど、波紋が
広がった。
食品に問題がある場合、人体に有害だと判断した場合は、他国でも当然回収措置を取るべきだ。だが、食品分野の専門家
たちは「検出量は人体に影響がないほどわずか。最初は問題ないとしていたにもかかわらず、すぐに態度を変えたのは食薬
庁の過ちだ」と指摘する。野党議員の強引な追及と食薬庁の一貫性のなさが招いた、あきれた事態というわけだ。
専門家たちは、ベンゾピレンは世界保健機関(WHO)により第1級発がん性物質(グループ1)に分類されているが、日常生
活でも食品などを加熱したり、揚げたりする過程で自然に生成されるため、基準値以下の摂取なら懸念する必要はないと説
明する。
キム・ミンチョル記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版