基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の電話帳に登録された
約76万件の個人情報が専用アプリを通じて不正に抜き取られた可能性が高いことが6日、
セキュリティー会社「ネットエージェント」(東京)の調査で分かった。同社から通報を受けた警視庁が
情報収集を進めている。
ネットエージェントによると、個人情報の抜き取りに使われたアプリはアンドロイドのダウンロードサイト
「グーグルプレイ」上に「全国電話帳」というタイトルで9月中旬ごろ公開された。
同社がアプリを解析したところ、利用者がアプリをインストールして起動させると、スマホの電話帳から
氏名や電話番号、位置情報などの個人情報を抜き取る仕組みになっていたという。
このアプリをインストールしたのは10月6日午前までに少なくとも約3300人に上り、約76万件の電話帳の
個人情報が流出した可能性がある。抜き取られた個人情報は横浜市内の会社が管理するサーバーに
自動的に転送されていたという。
スマホのアプリを巡っては、警視庁が5月、アンドロイド専用のアプリ「The Movie」から電話帳の
個人情報が抜き取られた問題に関連して、東京都内のIT(情報技術)関連会社など関係先数カ所を
不正指令電磁的記録供用容疑で家宅捜索。アプリがスマホを誤作動させるコンピューターウイルスに
該当する可能性があるとみて捜査している。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0601B_W2A001C1CC0000/?dg=1